女の子達、未曽有の金欠、ヤバすぎるバイト、青春は極彩色

金に困っている女の子達が危険なバイトをして怖い目に遭う、超簡単に説明するとそんな話です。

楽しい。ホラーなんで怖いんですが読んでて毎回楽しい。
主役となる二人は何だかんだ修羅場慣れしていて、キャーキャー叫ぶ感じではありません。でも、怪異の脅威は毎度毎度真に迫り、追い詰められて知恵や度胸で生き延びるスリルがあって、読み進めていくと病みつきになります。登場する怪異もまたネットや書籍、伝承を基に作り上げた逸品がずらりと並び、怪談に詳しい方なら二ヤリとなること請負い。いつまでも飽きが来ずに読み進められるよう工夫が尽くされていて、作者様には敬意しかありません。

そしてまた、ストーリーも面白い! お日さまが無くなって世界はどうかしてる。借金の為とは言え平然と目玉や内臓を売り飛ばす彼女もどうかしてる。巫女服着て毒舌の相棒もどうかしてる。そんなどうかしてるように見える物語が、続けば続くほど愛おしくなっていく。若い彼女達は賢くも直向きで、懸命にバイトに取り組みます。ホラーではありますが、間違いなくお仕事モノでもある。どうしてお金を稼ぐのか、どうして生きていくのか、ホラーとして命の極限の中で、人生の大きなテーマが垣間見えてくる。これを青春と言わず何と言おうか!

素晴らしい作品です。是非貴方もご一読を。

ちなみに、本作を読んだ後(読む前でも)で、小説家になろうで本作のタイトルを検索してみると更に本作を楽しめると思います。お試しあれ!

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