学校

お題：簡単な私 制限時間：15分

学校

　今日は久々の登校日。

「ん……」

　誰も私を気にしないから普通に遅刻して入室できた。

　教師でさえ私を無視するのだからほんとどうかしてる。

　ただプリントや、試験なんかは在席扱いで回ってくる。名前が呼ばれることがないからいつの間にか紙が机の上に置いてあったり、下駄箱の中に入ってたりする。

「はぁ……」

　いじめではないため、なんというかめんどくさい。

　登下校の学校の敷地外であれば、友だちは声をかけてくれるし遊ぶこともできてる。学校という部分だけ私は否定されてる。

　なんでなのかは今はまだわからない。調査データ不足。試験結果がいいからか、運動神経が全くないからか、あるいは校長の娘と仲がいいからか、様々なケースを日々思考してる。

　授業中当たることもないから窓をずっと見てる。

　勉強は家庭教師を雇ってるから大分学校は遅れてる。一学期平日をずっと部屋で過ごしてたのにも関わらず成績が落ちないのがその証拠。これで成績が落ちたらおそらくはまぁ……母親あたりが気にしてくる。

　いつもどうして部屋にいるのか。毎日なぜ家庭教師を雇ってるのか。だた不登校児童なのか。不思議には思われてるだろう。

　一番おかしいのは学校の出席率。

　私が通わなくても休み扱いされない。毎日規則正しく登校してるとデータを取られてる。だから、おかしくはないと両親は判断したのだろう。

　姉と私の比較がそれでよくされる。

　姉は私の立場がおかしいことを気にしてくれてるみたいだけど、学校で決まったことは生徒会長の姉でもどうすることもできないらしくたまに辛そうな視線を向けてくる。

　これは高校を卒業するまで続いた。大学にいけば簡単にそのよくわからないルールは壊れて、私はわたしとして動けるようになった。