雨の国
バブみ道日丿宮組
お題:フハハハハ!それは豪雨 制限時間:15分
雨の国
人悪とはなんなのか。
それはおそらく人が生まれたことだろう。
「……」
この星から晴れがなくなって数年。人は壊滅的にその数を減らした。環境の変化についてくことができなかったのが原因だ。
その原因となってるのは、豪雨。
血の雨とも言われるそれは動物の皮膚を溶かす。そして体内に入り込むと細胞分裂を繰り返して中身を侵食してく。マンガでよくみる寄生虫とおなじ原理だ。
動物たちが次々に血を吹き出すことから、血の雨と総称されることになってるのは理解しやすい。
外の世界では動物は世代交代を繰り返しまったく別の動物となった。
人とは大違いだ。人は外に出る時専用のスーツに入らなければならない。そのスーツの耐久値も上から下まで様々な種類がある。長時間外に出るなら重装備のスーツといった感じだ。
「…………虹みたいな」
窓から見える風景は暗い。
かつて雨から晴れに変わるときに虹は見れたらしい。
図鑑でしか私は見たことがないが母が言うにはとてもきれいだったという話だ。家の中でも水さえあればできるとの話だが水は貴重。
汚れてない水1リットルを作り出すのに雨水が10000リットルが必要というのだからもったないなくてできない。
「……」
自然を住めない星に変えてしまったのは人の欲望の末。
かつて国という壁により衝突しあった。化学兵器やらなにやら人を殺すだけのための平気だけを作り続けてそれを国にぶつけた。
人が死ぬほどのエネルギーは当たり前だが地球にも影響を及ぼした。
それがこの星から晴れがなくなった原因だ。ある団体はそれを神の力と宣言してた。まぁ……その団体も結局自然の力には耐えきれず消滅してしまったが。
今生き残ってる人には国はない。誰しもが同じ種族として扱われる。
「お母さん、配給時間だよ」
「そうね。行ってくるわ」
母はスーツを着込むと、厳重に密閉されてる玄関から外へとでていった。
雨の国 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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