第8話 お泊りデート!?
3月15日。卒業式が終わって1週間。愛央とあいちゃんはあっかわらずふたりで遊んでいた。
あい「あーい、きゅぴ?きゅーぴ!」
あお「これはね、こうして、こうするの!」
あい「きゅぴ〜♡ひっく・・・・」
あお「きらきらきら〜♡」
あい「あい!」
どうやら、愛央のワンピースにつかまって、あいちゃんがおねだりをしていたようだ。そんな中、パソコンで編集をしていると・・・愛央が大喜びで俺に抱きついてきたのだ。
あお「たっくん!」
たく「あにあにあに」
あお「チアのセットアップ来たの!」
たく「着替えてみたら?」
あお「うん!」
たく「あいちゃーん」
あい「きゅぴ?」
たく「出かけたい?」
あい「あい!」
あお「わたしも!でもどこ行くの?」
たく「☆KI☆MI☆TSU☆」
あお「Foooo〜♡やった〜!」
俺は愛央が着替えるとどこか出かけたいのは知ってるから、そのままおばあちゃんちに行くことにしたのだ。あいちゃんも初めて行くから、楽しみなのだろう。これにはあいちゃんも愛央も便乗して行くことになった。
あお「何着ていこうかな?このニットでいいかな」
たく「ありじゃない?」
あお「うん!あいちゃんも行こっ!」
あい「あい!」
そして3人で家を出ると最寄り駅から電車に乗って君津駅まで行った。ちなみに、特急が来たので飛び乗った次第。自由席一人950円。リアルに高い。
あお「寒い〜!」
たく「確かに寒いな。あにしたんだ」
あい「きゅーぴ!あい!」
たく「ん?」
あい「あーい!たー!」
たく「おっ、えちょ待って8Eじゃん」
あお「8・・・E・・・?」
たく「バスの車体のことだよ」
あお「そうなんだ!」
俺らは少しの間に色々なバスを見てからバスに乗り込み、移動した。
あお「いつぶり?」
たく「あいちゃんが生まれる2年前」
あお「その間にたっくん一人で行ってたっけ?」
たく「日帰りだけど年10で」
あお「ってことは愛央2年ぶりなの!?」
たく「単純計算でそんな感じ」
あお「おばあちゃん元気にしてるかな?」
たく「えーどだろ」
しばらくしてバス停に着いた。なんとばあちゃんは迎えに来てくれて、愛央は喜んでいた。
あお「久しぶり~!」
祖母「こんにちは。よく来たねぇ」
たく「つい2カ月前来たばかりだけんがな。今日は末っ子あいちゃんも連れてきたよ」
あい「あい!きゅぴー!」
祖母「あいちゃんって言うの?愛央ちゃんと似た名前だねぇ」
たく「だけんがあいちゃんの名付け親は横にいる愛央だよ?」
あお「ほんとだよっ!愛央があいちゃんの名前つけたんだもん!」
ばあちゃんは日に日に俺らの心境をどついてくる感じがする。まぁいいや。そういやあそこ行きたいなと思っていたら愛央が話しかけてきた。
あお「ねぇたっくん!」
たく「あに?」
あお「木更津行こっ!」
たく「イオンモール木更津か?」
あお「うん!」
あい「きゅーぴー!あい!あい!」
たく「ったく・・・じゃあ3人で行こっか」
あい「きゅぴ〜!」
あお「やったぁ〜!」
こんな感じで決まりいざ君津駅へ。結局、来た道を戻っているのだ。ゆっくりしたかったのに。
あお「さむーいー!」
たく「冷えたね。3月なのに」
あお「ニット着てて寒いのぴえん」
たく「流石においねぇなぁ。あいちゃんは寝てるけどいつ起きるかもわからんし・・・」
あい「ひっく・・・ひっく・・・」
たく「えっ、ガチ」
あい「きゅぴ・・・?」
たく「ほっ、よかった。泣かなくて」
あい「きゅーぴ、まーま」
たく「えーっとあじしたっけね」
あい「きゅぴぃ!」
たく「ありがとっ。いっぱい飲んでね」
あい「きゅぴきゅぴ・・・・ぷはぁ!」
あお「可愛い!」
たく「あんたが言うな」
あい「あい!あい!」
たく「どしたんだろ・・・ん?君津駅?」
あお「たっくん!あれ!」
たく「ちょっ!はぁ!?」
あいちゃんはいち早く気づいて俺に教えてくれたがなんとそこには本来いるはずのないパー線こと、久留里線の気動車がそこにいたのだ。俺は驚いて速攻でスマホを取り出し、シャッターを切りまくった。
たく「君津駅にパー線くんのかよ・・・」
あお「パー線って普通来ないよね?木更津には来るけど・・・」
たく「列番が多分9165Dって出てるから臨時列車だべ。団臨ってやつな」
あお「臨時列車・・・千葉行って書いてある・・・」
たく「しかも途中木更津五井蘇我のみ停車?は?きっしょ。めっちゃ飛ばすやん」
あい「たー!ばーしゅー!」
たく「うわやべ!あと2分で出るところだった!ありがとう!あいちゃん!」
あお「行こ行こっ!」
そして木更津のイオンモールについた途端、あいちゃんが寝ていることに気付いた。愛央にだっこさせて俺は一人ゲーセンへ。愛央は近くで待っている。
あお「もうちょっとでにーにー帰ってくるからね」
あい「くぅ・・・・くぅ・・・・」
たく「ただ」
あお「おかえりっ!」
たく「ゼロピタ取った」
あお「すご~い!」
あい「きゅぴ!」
たく「愛央、あいちゃんかして」
あい「きゅぴー」
あお「うんっ。でもなんで?」
たく「ずっと抱っこしてると疲れるだろ?だから、愛央が今度は行きたいところ行こ」
あお「ありがとっ!」
そして巡ること約1時間後、愛央が帰りたいとねだったのでばあちゃんちに戻ることにした。帰りは愛央も流石にぐっすり。俺はあいちゃんをだっこして夜景を見ていたのであった。
夜になったことで醍醐味なのはお泊り。そのつもりで今日は来たのでばあちゃんちで愛央とあいちゃんは大はしゃぎ。初めておばあちゃんという存在を見たあいちゃんはずーっと不思議に思っているようだ。
あい「きゅぴ〜?」
たく「ずっとぷかぷか飛んでるね」
あお「おばあちゃんが分かんないのかな?」
たく「だけんがあいちゃん懐くよね」
あい「きゅーぴ!きゅぴー!」
たく「あ、飯。ばーちゃんあに食うんだ?」
祖母「たっくんがあに食うの?」
たく「おらぁあんだ、買ってきたからあんでんねえけどよ、愛央だよ問題は」
あお「あお!?」
たく「俺偏食あるし食えるもん買ってきたけど愛央の場合何でも食えるでしょ」
あお「でも、伝わるかわからないよ・・・」
たく「俺に言ってもらえれば翻訳して言うよ」
あお「たっくん好きっ!じゃあ、カレー食べたい!」
たく「ばーちゃん、愛央はカレーこっしゃってほしいって。あんぷんくらいでできん?」
あお「わ、すごい!」
祖母「あーんだろなー、30分あればできんべ」
たく「そらすんげぇ。んだ頼むわ」
あい「きゅぴ!」
そして夜を食べ終えてあいちゃんと愛央は寝てしまった。俺はスマホ片手に色々見ていたが、そのうちにぐっすりしていたのであった。
琴乃家達の日常 Bygone days Season 小糸匠 @koito_2716
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