第7話 卒業
あお「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!たっくううううううん」
たく「あいちゃんとか赤ちゃんみたいに泣いてどしたの。朝から」
あお「わたしたち、卒業しちゃうんだよ!?別れちゃうの悲しいよ!」
たく「あー・・・ちっ、まぁ・・・・そうだなぁ」
あい「にーにー!まんま!」
たく「あーやんねぇと。ちょ待ってて」
気付けばもう卒業式の当日だった。ここまで長かったようで短かった。愛央は朝から別れるのがさびしくて泣いてた。はえーよ。まだ式すら始まってねぇべ。とは言うものの実はちょっぴり寂しいのは事実。中学を卒業するとみんな別々になる。だから愛央は泣いていて、俺も若干動きづらいのだ。
たく「ほれ、これ飲んで泣き止んで。あいちゃんはミルク飲もうね」
あい「あい!」
あお「うん」
たく「まぁだけんが、時が経つのははえーもんで、君津に帰る暇すらなかったなぁ」
あお「それな。君津行きたいよ〜」
たく「卒業したら、ふたりで行こうな」
あい「きゅぴ?」
たく「あいちゃんも行く?」
あい「あい!」
今日は親父の車で学校へ。あいちゃんは愛央にぎゅーってしてる。学校に着くとあいちゃんは俺ら。ついてこようとしたが、さすがに親父へ引き渡した。ただし、条件付きで。
あお「先に証書もらうのどっち?」
たく「俺じゃね?」
あお「愛央のほうがあとなんだ。心の余裕できたかも」
たく「おめー涙もろいもんな」
あお「もう、ばかっ」
そして卒業式が始まった。愛央と俺は別席だが、既にあいちゃんがぐずってるのはふたり離れてても聞こえる。証書もらう前から愛央とあいちゃん泣き出して俺は若干の呆れと哀愁の心だった。
無事に式が終わり家の前に帰ってくると、そこには方南バスの知り合いの方や地域の方、それから社員の皆様方が勢ぞろい。何を血迷ったのか、ここで卒業記念の貸切をやるとのこと。俺らはびっくりしたが、久しぶりにいっぱい楽しんだのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます