異世界なのに現実の子供達が晒されている理不尽のよう

この作者様は、子供の思考回路を描写するのが、とても上手いと思います。
常識と道徳を知り、強さこそが正義という小学生高学年の男の子が誰でも通る憧れを体現し、それでも実際に力に訴えると「どんな理由があろうとも暴力を振るった者が悪い」という周囲の常識的な大人達による、暴力に訴えなければならなかった子供からすると理不尽にしか感じられない同調圧力。
こんな理不尽の中で、心の中で愚痴を言いながら、子供ならではの「ぶっころす!」的な強い言い方をしながらも、理性的にトラブルを乗り越えようとする主人公とかんじます。
ただ、世界観が、世紀末的なガチ中世なので、ともすれば主人公に対する児童虐待or搾取にもとれる描写が含まれる作品でもあります。
ちょっと、そんな主人公に共感しすぎた人たちに作者様は絡まれているようですが、とても素晴らしい作品ですので、このまま走り続けて欲しいです。

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