昼飯

バブみ道日丿宮組

お題:せつない弁当 制限時間:15分

昼飯

「お前の弁当壊滅的に真っ白だな」

「凄いだろ」

「誇れることじゃないが……足りるのか?」

「腹は満たされるだろうな。栄養は足りないだろうが」

「ごはんはおかずっていうくらいだから米だけも案外ありかもしれんぞ。ほらコッペパンみたいになにか合わせないといけない味もあるし」

「それってごはんもなにか合わせなきゃいけないってことだろ」

「そうともいうがそれしか弁当にできないならどうしようもないだろ」

「まぁそうだな。今月はちと厳しいんだ」

「またゲームでも大量に買ったか?」

「いや今回はガチャだな。気づいたら8万飛んでたわ」

「おま……金の使い方をどうこう言える立場じゃないがさすがにそれはないと思うぞ」

「出ればすぐやめたんだけどな」

「それガチャ中毒のやつのセリフだわ」

「ほっとけ。どうせ俺はガチャの女神に恵まれてない」

「恵まれてないなら深追いするなよ。もったいないわ」

「金は使えば使うほど市場が動くだろ?」

「いやぁ……威張って言えることじゃないわ」

「なんにしても使ったもんは使ったもんで返ってこない」

「で、でたのか?」

「いや出なかった。他のレアは出たんだがほしいのは違う衣装だけだった」

「悲惨だな。そんだけ金を使ってでないとか詐欺に近いような気がするぞ」

「20万使っても出ない人がいるからな」

「アホらしい」

「はは。笑ってくれてもいいぞ」

「笑える冗談ならいいがリアルを犠牲にしてる分笑えないわ。ほら唐揚げ1つやるよ」

「いいのか? 彼女お手製の弁当だろ?」

「そこで嫌がる彼女ならすぐ別れるわ。友だちを大事にできないやつとか信用問題だ」

「なら、遠慮なくもらっておくわ」

「あぁそうしてくれ。あとそれで悔い改めてくれ」

「善処するわ」

「できればいいだがな。金遣いの荒さはお前のアイデンティティみたいなとこあるかな」

「照れるな」

「褒めてないぞ。学習しろということであって」

「うーん、欲しいものは欲しいっていいたい」

「手に入らないものが欲しいって思ったらどうするんだ?」

「そりゃ何をしても手に入れるに決まってる」

「なら今回のガチャはどうするんだ?」

「知り合いにそのゲーム会社にいるやつがいてさ」

「まさか直接もらうと?」

「そうそう」

「バレたら首になるだろうな」

「どうだろ。使ってるアカウント開発用の1つらしいし、バレないんじゃね?」

「……いろいろやべぇなそれは」

「まぁとりあえず弁当食おうぜ」

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昼飯 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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