7:ドタバタ3組
時間ってのは残酷だ。
どんだけ落ち込んでても、どんだけ身分や世界、そもそも種族が異なっていても、平等に流れ、消費されて行く。
だから、いつまでも悲嘆に暮れてる
俺には、守るべき物も、変えるべき現実も、目指すべき場所も
毎日、
「今回の
「ん」
元の姿(ってのもおかしいが)に戻っていた
相変わらず、
本体より長い時間を過ごしていると、
「『昔、片想いしていた人に会いたい』?
……おい、ちょっと待て。
別に、
ただ、有り触れている分、
そもそも、それ
ただでさえ今は、ネットもスマホも有るんだし、探し当てる手段なんて
「さぁ?
余程、入れ込んでたんじゃない?
それこそ、会えないなら自殺するって
「嘘
お前、まーた
白状しろ。おぉ?」
「まぁまぁ、
きっと、何か事情が
それに、本人に聞いた方が早いし確実だし、こういうデリケートな
「そうは言うけど、
お前は、言ってなかったよな?」
「あ、あれ? そうだったっけ?
おっかしーなー。
「お前、可愛く言いさえすりゃ
「え……?
……違うの?」
「違わねぇよ大正解だよ、許すに決まってんだろ、
我が家のオアシスは、今日も純粋で可愛いです、はい。
まぁ、俺達と長く一緒に居たいが為に、料理はともかく、
いや、もう、そういう次元じゃなさ
「あ……そうだ、
ちょいちょいと、
「?」
まぁーー要は、キス……なんだけど。
「……?」
離れて数秒。
事態を飲み込めず、目をパチクリさせる
「な……ななななな、なっ……!?」
しかし、徐々に顔が赤く染まって行き、程なくしてボンッと、オーバーヒート。
そのまま口元を隠しつつ、後ろに下がる。
「け、けけけ、
いや、あざてぇなぁ、おい!
もっと続きしてぇ!! 優しく、滅茶苦茶に壊してぇ!!
というのが本音だが、これから
「……仕返し? いつぞやの」
「えっ!?
「いんや。思い出した。
この前、お前と雨の中で話してた時に」
「〜っ!!」
いやー。
にしても記憶って
うん。
「……とれ」
思いあぐね黙っていると、不意に
そのまま彼女は、スカートの下に右手を運び、何やらモジモジし始めた。
あ。
これ、かなりヤバい
「さ、さって!
そろそろ
などと大仰に振る舞いつつ、俺は焚き付けるだけ焚き付け、彼女に背中を向け、
「
……
責任、取れぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇ!!」
そうに違いない。
関係無いけど、女子の、相手を呼び捨てするまでのスパンって、目を見張る物が有るよね。
うん。
※
正式に死神として認められた
だからまぁ、
なんだけども……。
「初めまして。
私は、
あなたを笑顔にする
「
早く、責任取れぇっ!!
続き、しろぉっ!!」
「おまっ……!? バーロー、
あと、のしかかるなぁ!
それと、下からニュッて生えて来んのは狡ぃだろ! 素でビクッたわ!」
「人をその気にさせといて、何その言い草!
男の人って
もう、結婚だってしてるのに!」
「それ、お前が当てられて済ませただけの、偽物じゃねぇか!あと、今、関係無くね!?
揺らすな、降りろ、首掴むなぁ!
てか、
「はっ。まっさか。
てか、リア充爆発しろ」
「お前等ェ……」
まぁ……ご覧の通り、お
ええ。すっかりコント集団になったもので。
こんなの、誰がどう見てもハイパー大草原不可避だしなぁ。
こんなんで全員、死神だってんだぜ?
冗談にも
いや、
「……
ほれ、見たことか、俺まで巻き込まれた! お前等の
フォーゼのクリスマス回じゃあるまいし!
「いや、どんだけバック・ログしても、ケーゴの
自業自得」
「ね!? ね!? ね!?
どう考えても、そうだよね!?
あれは
私、悪くないよね!?
よし、
私、初めては彼氏の部屋って決めてたし!」
「生々しいの、
「うわぁ……。
身内ながら、引くわぁ……」
「現在進行形で黒歴史更新し続けてる
「いや、
全員。即刻。
リア充、死ね」
「いや、あんたもかよっ!?
あんたも、そっち側かよぉっ!?」
「わー、同士だー。
シアターGロッソじゃないけど、握手ー」
「よし!
じゃあ、私ん
この時間なら
ひょっとしたら、
「だから、
そういう、リアクションに困る上に強ちマジで何とかなる
あとお前、やっぱり家族の扱い方、雑だよ!
家族思いの優しい長女設定、どこ行ったぁ!?」
「
ゲスト枠としての務めは、
そもそも、私の名前とキャラと使い勝手の良さを気に入って、
新たにヒロイン枠としてレギュラーに昇格させてくれたんだから、この先も確実に生存させてくれるよ!
どんだけ掻き回しても、笑って許してくれるよ!
当初は出演予定の無かった
「めためた、メタァァァァァッ!!」
「あ。警察ですか?
お忙しい所、すみません。
……いえ、冷やかしでもまやかしでもなく、マジです、はい。
いや、依頼したのは僕ですが、イメージと正反対で……。
……いや、通販とかでもないです。クーリング・オフ不可な
どうすれば良いんですかね?」
「やれやれ……先が思いやられるなぁ、
一体全体、どこで選択肢、間違えたんだろ……」
まぁ、うん。
そんなこんなで、「笑え」「笑え」と
良いのか悪いのかは、別として。
何はともあれ……俺は、これからも死神として生きて行く。
普段はともかく、いざって時には凄く頼もしい、仲間と共に。
いつか平和、自由になった清く正しく明るい世界を。
今の、そして新しい仲間とも、愉快に、心から笑いながら生きる
dearly(ダイアリー) ー死ガキ日記ー 七熊レン @apwdpwamtg
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