第17話 エピローグ

街には色鮮やかな電飾が飾られ、クリスマスの気分を盛り上げていた。裕之とさとみは予約したレストランに向かっていた。


結婚記念日は少し贅沢をする。息子が高校を卒業して実家を離れた年から始めたこのイベントも3回目を迎えた。今年はホテル最上階のレストランを予約した。

2人で夕方の街を歩きホテルへ向かう。角を曲がるとホテルが見えた。ホテルの灯りは競うことなく上品に街の景色に溶け込んでいた。


フロントを横切りエレベーターに向かう。広いロビーには外国人の姿も多く見られた。耳に届く中国語に、裕之はずっと前に見た景色と今とを重ねた。その時、外国人の中に微笑んでるアキナの姿が見えたような気がした。



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街の灯り @Mirai_no_yume

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