第5話 終章

 王子が、ユーフェリアを有力なお妃候補から外したと聞いたのは、それから、しばらく経った日のことだった。

 このニュースは、瞬く間に、学園中を駆け巡り、ユーフェリアと取り巻き達は立場をなくした。

「あああ、お似合いだったのに」

 と嘲笑う者達もいたが、私は沈黙を守っていた。

 アレクシス王子も、ユーフェリアも、学園には通っており、二人の間には、まるで何事もなかったかのように時間が流れていた。

 私にとっても、ユーフェリアがしたことは許せることではなかったけど、彼女はもう十分、罰を受けた。

 彼女が愛し、執着し、失ったアレクシス王子によって、彼女は、この国の妃にふさわしくないと判断されたのだ。


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悪役令嬢の親友だった話。 狩野すみか @antenna80-80

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