第7話

「お母さん、お父さん、今までありがとう」

「メルル……」

メルルは人形たちを連れて、弟子入りすることを選んだ。


お母さんもお父さんも、まだ早いんじゃないかって言ったけど、メルルの意思は固かった。


「セリス、これからもよろしくね」

「ええ、メルル」

メルルは身の回りの品を小さなボストンバックに詰めると、セリスの乗ってきた馬車に乗った。


早く一人前になりたい。

メルルはそう考えながら、街へと向かう風景を眺めていた。


新しい街での生活はまた別の期待を孕んでいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

人形遣いのメルル 茜カナコ @akanekanako

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ