霧の国
バブみ道日丿宮組
お題:勇敢な霧 制限時間:15分
霧の国
ミストという言葉を聞いたことがあるだろうか。
まぁ……霧を英語にしただけなのだが、それでも頻繁に聞くことがあるだろう。
この国は年中霧に覆われてる。そのおかげもあって水不足には陥ったことがない。その代わり太陽という存在が完全に消え去ってる。
この国の地下にあるのは、人工太陽。
地下の施設でいろんなものが育てられてる。
というよりかほとんどが地下にあって、地上には施設はほとんどない。電気を作るものとか、汚染水を浄化する機能とかがあるくらいだろうか。
外に汚染水を浄化する機能がなぜあるのかといえば、霧が水を浄化するためだ。ただ人間が直接触れると危害が及ぶ。それだけ浄化力が強い。
人間ってのはいろんな細菌を数多く所持してる。人間が地上にいないのは、それらが破壊されてしまう……という話らしい。
雨は天の恵みというかつての思想はわからないが、霧が人間の暮らしを豊かにするというのはわかる。霧によってこの国はある程度の資金を得てる。
霧から作った特別な飲料水はいかなる病気であっても治癒されるというほどの効力を持ってる。
「……ん」
課外授業で大地の見学というの参加したのはいいのだけど、見るもの全てに霧がかかっており見栄えがよくない。中継カメラで見るのと大して差がないのは残念だ。
「面白い?」
「そうでもない」
同じく授業に参加してた幼馴染は苦悶の表情を霧から身体を守る防御スーツの中で作ってた。自分も同じダサいデザインの防御スーツ。これがなくちゃ人間はいけない。他の動物とは大違い。
「これだったら海外遠征が良かったかも」
「あそこにいくのはかなりの成績優秀者じゃないといけないし、しかたないよ」
そう海外は夢の場所。
ただ霧の中を進まなければいけない関係上、人数が限られてる。
だからこそ、エリートだけが進んでく。
それで帰ってこない人もいるらしいから、いいことだらけではないかもしれない。
「集合だってよ」
幼馴染に頷くと、合流地点へと向かった。
霧の国 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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