汚職

バブみ道日丿宮組

お題:彼の警察官 制限時間:15分

汚職

 彼の父親を一言であらわすのならば、災厄であったに違いない。


 はじまりは、小学校。

 特にこれと言っておかしい出会いではなかった。

 普通の学校、普通のクラスメイト、普通の……世界ーーで彼と出会った。

 私は彼とよく遊んだ。いろんなことを一緒に学んだ。中学校、高校と一緒に過ごした。

 大学の推薦入試で受かった私は彼の家にお祝いとして呼ばれた。

 彼の家に行くのは6年ぶりぐらいだった。彼には母親はいなかった。父親が1人で彼を育ててた。

 ちょうどその時家に行った時にはその父親がいた。

 私は失敗したと感じた。

 彼を信頼してたし、愛情もあった。

 だからといって……彼の父親を愛せるかといえば、別の問題だった。

 ましてや警察官である人がそんなことをするとは少しも想像がつかない。

 挨拶をして、挨拶を返された。

 部屋に通されて、私は縛られた。もがく私の口にタオルがまわされて封じられる。鍛えられた肉体に勝てるわけもなく、私は衣服を脱がされ……、多くのことを教えられた。

 それは今思えばただの性的ないたずらだった。

 彼と一緒にいることを不思議と思わなかったのも原因か。それだけ彼を信頼してた。でも、気づくべきだった。彼が家について語ったことが一切なかったことを。

 自己責任。

 そう……私が甘かったんだ。

 なんにしても私は彼の父親に汚された。彼はそれを黙って見るだけで助けてくれることはなかった。

 開放されたのは、それから数時間後。

 私は気を失ってたらしく、彼が私の身体をタオルで拭いてくれてた。

 ありがとうと私は言って、ごめんねと彼は言った。

 彼は父親には逆らえなかったようで、私を連れてくるように命じられたようだ。

 私は彼を抱きしめて、大丈夫だよって言った。


 それからしばらくして、彼の父親は暴行罪で捕まった。

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汚職 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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