狙い通りにならないからこそ、面白い。彼らの未来をを握るのはサイコロ!

TRPGについての説明(ご存じない方にも興味を持って頂けるように補足をつけています)
【TRPGとは?】
テーブルゲームのジャンルのひとつ。紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲーム(RPG)を指す言葉。

【実際の遊び方】
1人のゲームマスター(以下、GM)がゲームの進行を担当。GMがプレイヤーの置かれた状況を口頭で説明し、それに対して各プレイヤーが“どんなことをしたいか”を決め、GMに伝え、それを処理していく。(web調べ)
ステータスなども、サイコロを振って決めるらしい。

【通常の小説との違い】
シナリオを用意する(地図など)を用意する人物と、その物語をプレイしていく人物が違う為、予期せぬ展開になる可能性は高い。プレイヤーの個性や考え方などが影響すれば、一人では考えられない物語が出来ることもあるだろう。例えばアドベンチャーのように決まったセリフや行動から選ぶように機械的、想定内ではなく、よりナチュラルな人間らしい自由な展開になると思われる。一人でプレイする場合は、自分でキャラなども設定するため、そんなに物語自体は小説を書くのと大差ないのかもしれない。

作品について
【登場人物】
英雄の名前を名乗る記憶喪失のヒューマンの青年
里を失って生き別れた姉を探すエルフの少女
超高度文明から重大任務を任されたトントゥの青年
王を目指すドワーフの美女
大きな秘密を抱えた獣人のオネエ
(あらすじより引用)
この五人がそれぞれの理由から冒険者を目指しギルドで出逢う。

【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
この世界は、ある6柱の神の悪乗りでできた世界。元々サイコロを振って出た目で何かするという遊びをしていた彼らだっが、長い時間のなかでそれらの遊びに飽きたため、天地創造という遊びを始めた。詳しくは作中にて。

【どんな方向性の物語なのか?】
まずはそれぞれのシナリオが時間ごとに進んでいくようである。まずは、五人の主人公がそれぞれ旅立つ経緯までが章となっている。
遊び方説明を書いているものがあったので、どんな感じなのか拝読したが、作中では実際にどこでサイコロを転がしているのかはわからない為、どの部分がGMなのかはわからない。(容姿や景色などの地の文も含まれるということ)

「魔神教」という封印された魔神を復活させる宗教集団の大きな陰謀に巻き込まれ、彼らがどのような末路を辿るのか? がメインのシナリオなのではないのだろうか?

【本作品の特徴やお奨めしたい層】
あらすじより引用(許可を頂いております)

・名も無い冒険者が少しずつ成長していく話が好きな人
・伏線回収が好きな人
・予想を裏切られる展開が好きな人
・ご都合主義が嫌いな人
・鬱展開や絶望展開とそこから這い上がるストーリーが好きな人
・細かい設定、リアルな展開が好きな人
・ハイファンタジーが好きな人
・ロールプレイングゲームが好きな人
・TRPGが好きな人

【見どころ】
(見どころを書くにあたり、作者様に取材させていただいております)

この作品は、"実際にプレイした結果を忠実に踏襲しつつ、読み物として脚色を加えたもの”で、一人でプレイされたもの。「自作のTRPG」であり、キャラクターの作成も自身で作成。しかし予想を裏切るというのは、オリジナルだからというわけではなく、”サイコロの出た目で忖度なしに展開を決める”部分にあります。つまり、ルール通りに主要キャラの展開が決まるというシステム。例えばサイコロの目により”死ぬこともある”ということ。その為、作者にとっても不測の事態が起きる、展開の予測が不能ということにつながっているのです。そして売りの一つとして”キャラクターを一人一人作り込んでる”ことも挙げられます。各キャラクターの背景を作り込んでいるので、読み進めていくと、伏線が回収されるようになっています。

【物語の印象と感想】
こちらの作品にレビューを書かせていただくにあたり、どのようなゲームなのか? 実際の遊び方などを検索させていただきました。リプレイと言って実際にプレイしたものを読み物にする作品があるようで、勉強のために何作か拝読もさせていただきました。ここで、躓いたのは小説とリプレイの違いが明確に分からないこと。魅力をどう伝えたらいいのか悩みました。その為、いろいろと作品やTRPGついて質問をさせていただきました。(内容については見どころに)
この物語では、それぞれが冒険者を目指した経緯から始まっていきます。どこでサイコロが振られているのかは予想することしかできませんが、各話の後ろに登場人物のステータスなども載せられていて、ここでサイコロに運命を決められたのかな? など想像を膨らませることもできる仕様になっています。登場人物は五人ですが、もしかしたらサイコロによって四人しか出逢えなかった可能性もあるのだと思うと、なかなかドキドキするゲームなのだなと思ったりも。果たして全員が無事生き残り、目的を果たすことができるのだろうか?
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。