第8話「裁判長!土下座を要求します!」
「んー。クソ眠い。学校だるい」
あの後、結局俺は深夜四時になんとか脱出してソファーで三時間寝ただけだ
理由は当然……
「ふぁ〜。あ、咲ちゃん。拓海。おはよーって拓海どうしたの⁉︎目の下のクマやばいね」
こいつのせいだ。
何が、目の下のクマやばいねだ。
「綾ちゃん。おはよう。朝起きたらベッドにいなかったけどどうして?」
「いや~それが拓海のベットで寝てしまったのだ」
頭の後ろを撫でながら綾は言った。
やばいイライラが最高潮だ。
「じゃあなんで拓兄はここにいるの?」
俺はビクッと体を一瞬震わせた。
さすが咲。
鋭いな。
「いや~。瞬間移動でもしたんじゃない?」
「拓兄そんなことできるの!?すごい……」
目をキラキラさせながら食いついてくる咲を横目に俺は綾を見る。
顎に手をつけ考えているような仕草をしつつ数秒の間を開けてピコンという効果音が出そうな思いつき方をした。
「目のクマ……自分のベットにいなかった。あぁ!ふぅん」
何かを思いついて綾はニヤリと俺の方を見た。
何故か俺の体に悪寒が走った。
「咲ちゃん。ホントのことを教えてあげるよ」
ぴょいぴょいと手招きをしたながら、綾は咲を呼ぶ。
「なぁに綾ちゃん」
咲の耳に綾は耳打ちをする。
綾の話を聞いてキラキラした咲の表情が少しずつ俺事を変態を見る目に変わっている。
あ、これは……。
「ほら見て見て咲ちゃん。あれが従姉妹に発情する変質者の顔だよ。あの特徴をよく覚えといた方がいいよぉ~」
煽り口調MAXでニヤニヤしながら言ってくる綾とガチの変質者を見る目で見てくる咲というなかなかピンチの状況の中に僅かな光
が見えた。
『ピンポーン』
インターホンの音がなった。
「あ、インターホンだ俺が出てくる(棒)」
とりあえず抜け出すことに俺は成功した。
明らかに不自然だけどな。
「あ、おはよー。佐藤くん!一緒に学校行こー!」
朝から俺にとっては天敵のハイテンションバカが目の前にいた。だが、今日は救世主かもしれない。
「はい。おはよ。ちょっと来てくれ。俺の弁護をしてもらいたい」
この際俺の味方なら誰でもいい。
わかるだろうか?
怒られる時一人の時と二人の時のこの安心感の違い。
わかって欲しい。
「え?え?どういう事!?」
とりあえず秋山さんを玄関に一通り事情を説明した。
一緒に学校に行くことと今度一つ言うことに従うことを代償に。
「はい。これより佐藤拓海被告の裁判を始めます」
なんだよこれ……。
あとなんで咲が裁判長なの?
「まずは被害者の綾ちゃん。主な被害を発表してください」
「はい。この拓海被告は若いjkの体に発情した罪にかけられてます。これは将来の犯罪者。今のうちに制裁を加えるべきだと思います」
「これについて秋山弁護士言うことはありますか?」
「はい。確かにこれは佐藤くんは変態でどうしようもないですがまだ!ギリギリ!犯罪のラインには触れていません。よって土下座で手を打ちます。いや、打たせます!」
ここで咲はガベルに見立てたフライパンを叩いた。
「……判決。拓兄、土下座と今日の夜ご飯担当に任命」
と、言うわけで……。
「すみませんでしたァァ」
土下座することになった。
だがこの俺だ。土下座に対するプライドなんて小学校二年生の頃にとっくに捨てた。
今までどれだけの回数土下座してきたと思ってやがる。
ふふふ。俺を見くびったな。
「いやぁ。拓海私に発情しちゃったのかぁ。わかるわかる。男子高校生だもん。うんうん。大丈夫。綾ちゃんすっごくわかってるから大丈夫だよぉ。おお~よちよち」
綾は俺の頭を撫でてきた。
やばい、ウザすぎる。一発でいい一発でいいから殴りたい。
横を見ると秋山さんは腹を抱えながら泣くほど笑っていた。
「あはは。やばい!やばい!めっちゃ面白い!」
よし。これからは自分以外信じないようにしよう。
そう誓った本日の朝であった。
今日も嫌な一日になりそうだ。
こんにちは。三上蒼太です。
三ヶ月ぶりの更新ですね。マジですみません。
まだ見てくれてる人はいるのだろうか……。そんなことを考えながら。現在深夜の1時半。
ここまで読んでくれてる方ありがとうございます!
できる限り早く更新します。
よろしくお願いします!
10年前結婚しようと約束した美少女が転校してきました。 三上 蒼太 @koushien
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