㉑
浮上を続けていた海底都市ルルイエは突如としてその動きを止めた。
中心地の館で準備を進めていた【大いなるクトゥルフ】は長く周囲の海水を振動させるに足る息を吐いた。地球での言語に無理やり翻訳するとそれは、以下のようになる。
「そうか。今しばらく先だったか」
邪神は再び沈みゆくルルイエの中心で、己の眷属たちへ告ぐ。
「我、星辰正しき位置に復帰するとき、必ずや今一度この星を支配するであろう。その時まで仮初の幸福を噛みしめておくがいい」
全ては【大いなるクトゥルフ】復活のために。
完
ティンダロス館の顕現 向陽日向 @kei_ichi
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