夜の軽食
バブみ道日丿宮組
お題:うへへ、ラーメン
夜の軽食
ーー夜。
それは神秘的な空腹に満たされる時間。
いや……空腹だから満たされてないか。なんにしてもお腹が空いた。
母が作ってくれた晩ごはんに不満があったり、量が足りなかったりはしない。むしろ多いくらい山盛りにされたのを出してくれてる。
そんな状況下でさらなる欲求を言うのは嫌味でしかない。
だからこそ、コンビニに軽食を買いに来た。
「……ん」
コンビニというのは絶えず人がいて、がら空きというのがほとんどない。
まぁ……田舎は知らない。
あくまでもこれは私の家の近くのコンビニはということ。
「……」
新作のチョコ菓子もいいが、アイスはもっといい。
予算は1000円ーー十分すぎる軍資金だ。
飲み物はエナジードリンクで安いポテチをチョイス。でも、これだけで400円も使ってしまう。
お腹に貯まるものがいいとして、カップラーメンコーナーに足を運ぶ。
大盛りから中盛り、そばからうどん、果てはカレーすら並んでる。
一番好きなイカスミスパゲッティがないのが残念。どこかの会社で作ってくれないだろうか。モノ的にインスタントに向いていないのかもしれない。
それなら、母に作ってもらうしかない。
イカスミは近くのスーパーで売ってる。そんなにレアなものじゃない。
なんにしても今は軽食だ。
お腹を満たすにはここは大盛りにしておこう。
これで700円。
あとはどうしようか。
新作のデザートにしてみようかな? でかいプリンも捨てがたいが、チョコのケーキも食べてみたい。抹茶のお団子も興味がある。
「……んーん」
予算があればよかったのだけど……ないものはでない。
今回は量をとることにする。
プリンで950円ーー余り50円。
レジで会計を済ませると、外で空を見上げた。
月がまんまるでこちらを見てる。
そういえば、月見関係の商品あったのに見てなかったな。
今の時期はどこでも月見商品を出してる。コンビニも当てはまる。
失敗したとは思わないけれど、なんか損した気分になってきたので足早に家に戻った。
家は深夜ということもあってしんしんと静寂に支配されてる。
台所でポットからお湯をカップラーメンに注ぐと、そのまま部屋に戻った。
夜の軽食 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます