エピローグ

 その後、賢者と将軍は幸せな家庭を築いた。


 そして2年後・・・子供を授かる。

 将軍は、妊娠するとともに将軍を引退した。

 そして無事に男子を出産。


 出産後はたまに魔王軍を教育する教官となって後進の指導に当たった。


 賢者は、魔王領で畑を耕し次々と開墾していった。

 それには、聖剣である鋤が役に立った。


 その鋤は、やがて伝説になるのであるが・・それは別の話。



「こんにちわ・・おねいちゃんでちゅよ〜」


 今日も、賢者と将軍の息子のもとに聖女がやってきて遊んでいる。

 魔法使いもよく来ていた。


 なんと、勇者の称号は息子が生まれると賢者から息子に引き継がれていたのであった。


 それを知った、聖女と魔法使いは何かにつけ遊びに来るようになった。

 なにやら”ヒカルゲンジ”計画らしい。


 だが、その努力もむなしく・・・


「おう!遊びに来たのじゃ」

「あ!!まおうっちゃま!」


 ててて・・・と満面の笑みで走っていき、魔王に抱きつく。

 現勇者は、魔王のことが大好きだったのだ。


「魔王様、いらっしゃい」

「魔王様、いつもすみません」

 出迎える夫婦。


「なに、賢者の作ってくれる飯がうまくてついつい来てしまうのじゃ」

 まだ幼い勇者を抱き上げて、魔王は言う。

 勇者は嬉しそうに、キャッキャと歓声を上げてまおうにだきついている。


 それを見て悔しそうな聖女。


 嬉しそうな息子を見る、賢者と寄り添う元将軍様。



 長い長い逃亡の末

 賢者は幸せなスローライフを手にすることができたのであった。




〜Fin〜

 

 

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逃亡賢者 ー スローライフを夢見る賢者は巨乳聖女から逃げ回る 三枝 優 @7487sakuya

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