年神様
勝利だギューちゃん
第1話
♪今日は、僕の誕生日~
あるアニメのEDに使われていた曲。
その曲の通り、今日は僕の誕生日。
またひとつ、大きくなった。
まあ、一人称が「ぼく」という歳でもないのだが、
「私」という柄でもない。
そのアニメには、年神様というのが出てくる。
誕生日かお正月に、人々に歳をあたえる神様が出てくる。
子供は喜ぶが、大人は逃げる。
特に年ごろの娘さんや、その親が嫌がってた記憶がある。
でも、現実にもいるわけで・・・
「もう来なくていい」
「何を言う。人間は歳を重ねれば、楽しくなっていくのじゃ」
「そうは思えない」
こんなやり取りをする。
小さいころは、おじいさんでよかったが、だんだんと若い娘さんを望む。
そうだな・・
20歳前後がいいな・・・
ポニーテールが似合っていて、細身。
スリーサイズは気にしない。
ただ、明るい子がいいな。
わがままだと思う。
「ハッピーバースデー」
な・・・なんだ?
「元気してた?」
「君はだれだ?」
「あっそうか・・・会うのは初めてだね。私は年神様」
「嘘」
「本当だよ」
「だって、年神様は、どう見ても・・・」
「おじいちゃんは・・・」
悲しそうな顔をする少女。
そうか・・・
「勘違いしないで、生きているよ」
「じゃあ、どうして君が?」
「年配の年神様は、50歳までを担当するの」
「それで」
「あなたは、51歳でしょ?その歳からは私みたいなかわいい子が担当するの」
自分でかわいいって言うな。」
「これから、毎年くるから、最後までよろしくね」
最後とは死ぬときか・・・
「で、その最後とはいつだ?」
「私にもわからない・・・でも・・・」
「でも?」
「長い付き合いになると思うよ。後数十回は会うと思う」
そう考えると歳を重ねるのも、悪くないな。
「元気で行こうね」
年神様 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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