第6話 伸ばした手の先に。
〜フーマ渓谷にたどり着いた一行は今か今かと突撃のタイミングを伺っていた〜
クランス:今から3分後に自分とウーズで正面から突撃して敵の注意を引く。
ドロイト:その間に俺らが背後を突けってことだな、
クランス:そういうことだ。
アーサー:ちょっと待ってくれ、いや、待って欲しい
ドロイト:どうした?アーサー。
アーサー:俺とウーズの二人の方が火力が出る
ウーズ:僕達は二人で一つ、派手にやりますから
アーサー:任せて欲しい。
クランス:判った。それなら二人と他の隊員に任せる。
〜そして3分間が経過し、突撃の刻が来た〜
アーサー:何人斬れるか勝負としようぜ。ウーズ!
ウーズ:アーサーは剣を剣を握っている時が一番生き生きしてるな!
アーサー:俺はお前と戦えてることがイッチバン昂ってるぜ
ウーズ:俺も最ッ高に楽しいよ。
アーサー:こうやって背中合わせて戦えてることがな!
ウーズ:いいよ。
アーサー:え? 何が?
ウーズ:勝負、何人斬れるかだよ。
アーサー:そうこなくっちゃな!
ウーズ:大体敵はどんなもんだ? 数とか戦況は。
アーサー:よくわかんねぇけど あと100人はいるぞ、
ウーズ:味方は手負ばかりになっちまってる、二人で殲滅するとして一人頭50人
斬らなきゃいけないが、ドロイト隊長達に合わせたい。5分でいけるか?
アーサー:いや、3分で十分だ。
ウーズ:お前ならそう言ってくれると思ったよ
〜二人だけでみるみるうちに敵を蹴散らし、正面に突破口を開いた〜
アーサー:何分だ? 何分で片付いた?
ウーズ:2分37秒、中々早いんじゃ無いのか
アーサー:あぁ、上出来だ。このまま本陣まで突っ込むぞ
ウーズ:突っ込まんでも此処がその本陣だ、見ろ。
ガイア:ここまで来た事は褒めてやろう。だが、後ろを見てみろ仲間は意気消沈
としていてもう直ぐ死にそうだぞぉ......?クヒヒヒッヒッ
ウーズ:後少しで奴まで手が届くんだけどな......
ガイア:毎度毎度手は届かないんだよ!俺様まではな!単騎で何ができる!え?
アーサー:奴らまだ軽く200人弱はいるぞ。あんだけやったのにまだこんなに......
ウーズ:邪魔する奴らは全てこの手で叩き斬るまで......!
アーサー:今回はその必要性はないみたいだぜ?
ガイア:とうとうこの戦力差に怖気付いて諦めたか?あぁ?馬鹿共がぁ
ウーズ:やれやれですね
アーサー:バカはどっちだろうな?
ガイア:は?お前らイかれたか?絵空事言いやがった!キャハハハハ!
〜その瞬間にガイアに指していた木漏れ日を突如二つの影が隠した〜
ドロイト:馬鹿はお前だ
クランス:派手に散れ、これで終いだ
〜そうして翳した一閃でガイアの首は空高く宙に舞い、200人近くの敵兵全てに血飛沫と断末魔が行き届き戦場の空気が変わった〜
アーサー:さぁこれで戦況逆転だ
クランス:やはり皆、腕をあげたようだな
ドロイト:当然だ、なのにお前は......!
ウーズ:ではホワイト隊長の命令は遂行しましたので戦場に加勢に、
アーサー:あぁ、そうだな。
クランス:私は他の隊員を救護班のところまで運んでから行く
ドロイト:俺もだ。ここは二人だけでいけ。
ウーズ:了解しました、では僕たちはいきます
ドロイト:あぁ、大切なもん守ってこい!
アーサー:当然!
〜ガイアを討ちアーサーとウーズは戦場に馬を走らせた、一方で戦場では帝国軍の指揮官が変わってからというもの騎士団にとって苦戦が強いられていた〜
ホワイト:今直ぐに一部隊を引き上げて第3部隊の鋼鉄隊を出して
スカーレット:第三番隊は奇襲にあって前線に出れない模様です
ホワイト:すでに手が回っていたか。
ララ:背中がガラ空きだけど大丈夫かい?フハハハハッ!
アドラ:相変わらずワルキューレの騎行......すごい破壊力♡
スカーレット:前線はまたも壊滅状態にあります、どうしますか姉様。
ホワイト:まさかここまでとはな......また行けるかヨハナ。
スカーレット:姉様の為なら何度でも......!
ホワイト:とはいえ、白荊隊は疲労が抜けていない。私が補おう。
スカーレット:姉様自ら出向くんすか?
ホワイト:これ以上の犠牲を出さないためにも早くカタをつけないといけないし、
兎に角嫌な匂いがするのよ。
スカーレット:姉様がいうなら間違いは無いっすね
〜ホワイトの思った通りララがまたも奇襲を、今度は騎士団参謀戦本部にに攻めて来ていたのだった〜
ララ:これでこの無謀な戦いはお終いにする!覚悟ッ!ってあれ?蛻の空?
アドラ:先行しすぎは禁物と言ったのですが、これはまずいかもぉ......ね?
スカーレット:林を抜けたこの山の頂上が本陣っす姉様
ホワイト:あぁ、相手は油断しきっている筈だ。正面から粉砕するぞ
スカーレット:一気にいっけぇぇ!
W Knight~俺らの物語~ MKll a.k.a 邈襲 @Ks1
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