第2話 出会い

ふと目が開いた。


ほとんど記憶がない...


頭がボーとしている。

「そうか、刺されたんだった。」

でも今目の前に広がるのは緑豊かな自然が広がる大地に俺は寝ている。


「傷がない!?」

「ここはどこだいったいどこだ?」


もしかして瀕死の俺が利用価値がないから臓器でも取り出したのかと背中の方も確認するが傷一つもない。


安心と同時に俺は現状が把握できずパニック状態だった。(※彼は異世界転生の知識は皆無です。)


身につけている者は財布とスマホ刺されたときに来ていた白のブレザーと黒のワイシャツに白いぶかぶかのズボンと革靴のみ。


刺されたときに身につけていたものはそのままある。



俺をここに連れてきた目的はなんだ。


なんのメリットがある?


組の誘拐でもなければ、臓器を取られたわけでもない。


なぜ俺がこんな自然豊かな場所に連れて来られたのかますますわからなくなる。



そんな時、

一人の女が野原に咲いている花を摘みに来ているのが見えた。


「こいつコスプレの趣味があるのか?」

その女は中世の魔女のような服装をしていたが顔はとても幼く美顔だった。


とりあえず情報収集だ。


「ちょっとそこのお嬢さん!」

「ここは日本のどこだ?」


顔はとても幼いのだがどんな女に対しても俺はお嬢さんと呼ぶ癖がある。


「二ホン?何ですかその名前??」


「国の名前だよ、国」


「二ホンという国は私は知りませんよ」

彼女は本気で分からなさそうな顔で俺を見ているが俺は心底冗談が嫌いなのでかなり腹が立った。


「お前あほか? 脳の知的障碍者か? ここは長野か? それとも北海道か?それとせめて銀行がどこにあるか教えてくれ?」


自然が豊かでかなりの田舎地帯なのでここが東京ではないことは明らかだ。

ただなんで俺をこんな地方に追いやったんだ?


せめて銀行さえあれば金を下ろして東京まで帰れる。


その時、女は泣きながら木の実見たいのを投げつけてきた。


「なんですか!?、その言葉使い!初対面の人に対して失礼ですよ!!」

別に女を泣かすのは初めてではないので動揺はしていないが、頭のおかしい女に変わりはないと思ったので関わらないことにした。


「ちょっとどこ行くんですか?」


「........」


「ここは二ホンという国ではなくアルドガルドという国です。」

「どうしてあなたがこの国に来たのかは知りませんがお困りなのでしょう?」


「私が町まで案内しましょう。」


「アルガルド?」

「お前ふざけている?」


「いやだから何でそんな目で私を見つめるんですか?」

彼女は今にも泣きそうだ。


とりあえずこの女の事は信用は出来なかったが俺は銀行に行ければ良かったので彼女に町まで案内してもらうことにした。


それと俺は何かとてつもない違和感を感じていた。


「今思ったけどあんたのそのファッション何?」


「ああ、私魔法使いなんです。」


「ああそうなんだ。」

俺は軽く流す。


俺の違和感はますます大きくなる。


そして町についた。


「!!??」


続く

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異世界集金人 木村倭寇 @tukunnsann

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