異世界集金人
木村倭寇
第1話 俺の仕事
世の中は全て弱者から奪い強者になり、
強者とって都合のいいように事が運ぶ用に出来ている。
弱者になるか、強者になるかは生まれた時の家庭でほぼ決まるのだが俺はそれが到底納得が行かず実力でこの資本主義社会をのし上がってやろうと心に決めていた。
親が中学の時に俺を見捨て家を飛び出して
からヤクザの下請け会社の闇金業者の集金人として生計を立てていた。
それから5年が経ち今は20歳
今はこの闇金融業の業務主任を任されている。
そして俺は日々の業務を評価してもらい
独立資金を出資してもらえることになった。
独立をする費用は俺が半分負担する。
そして俺の担当している会社の顧客の名簿はそのまま持ってていいことになったので独立をしてもある程度の売り上げはある。
「このまま勢いに乗るしか無い!」
下駄をすれば警察署行きなので、もう後に
引く事は出来ないと思い俺は独立をした。
そして独立をして3か月
中村という債務者の集金に俺は向かっていた。
「中村さん! いるんでしょう!
今日が利息の支払い日なんですが!
いるのわかってるんで出てきてください!!」
「いないですよ木村さん...」
俺の名前は 木村 遊馬(きむら ゆうま)という。
「仕方ない、お前ら周りの警備よろしく」
俺は10年以上年上の男に命令する。
「了解です。」
日々の仕事では債務者が居留守を使うことが毎度ありこれではお金を集金できないので支払いが遅れた奴に対してはドアノブを壊してでもお金を集金するようにしている。
こうでもしないと俺たち闇金業者は食べていくことが出来ないからである。
俺は部下が手に持っているバールを手に取りおもいっきり振りかぶる。
ガシャーン ガシャーン ガシャーン
ガチャ...
ドアが開く。
「中村さんいるんでしょ!! 出てきてくださいよ。
言っとくけどうちの闇金は弁護士に泣きつこうと警察に助けを呼ぼうと、夜逃げし
ようと絶対にお金回収するから逃げても無駄だよ。」
俺たちの闇金業者はヤクザの軍資金で成り立っているので株主はどこぞのヤクザが仕切っている。どこのヤクザが仕切っているかは
俺は知らない。
そんな時、突然男が俺の胸元を目掛けて飛び込んできた。
「ああああああああああ!!!」
俺は頭の整理が出来きずに頭が真っ白になる。
それと同時にものすごい激痛が腹部から感じる。
「痛っ」
「木村さん!大丈夫ですか?」
刺した犯人は仲間に取り押さえられ拘束されている。
気いたら俺は意識が朦朧としていて走馬灯が駆け巡った。
俺は小さい頃から何もなかった。
家族も... 友達も... 金も....
あ、家族は一応いたな....
15歳で家を出てから闇金業者に雇ってもらい日々債務者からお金を集金して歩き続けた時が一番生きてる実感があった...
まさか死の直前で仕事が俺の生きがいだったなんて...
でも後悔はない。
だって俺の人生は働くこと以外どうしようもなかったんだ。
家は貧しい
頼る親戚もいない
友達もいなかった。
「死にたくねぇ」
刺した奴はぶっ殺したいし、やり残したこともまだまだたくさんある。
「これからもっと金を稼いで自分の家を建てたかったな。」
俺は身寄りがない子供たちを保護できる施設を作りたかった。
そこの管理人が俺...
貧しい奴が他人から軽蔑されずに真っ当な人間に育つまでの施設を俺は汚い金を手にしてでも作りたかったものだ
だが刺された肺の出血が止まらず俺の目の前がどんどん暗くなっていく。
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