過度に笑うは福来ない

ジュン

第1話

「あなたはどうしていつも笑っているのですか?」

「『笑う門(かど)には福来たる』っていいますでしょう」

「ええ」

「ですから私いつも笑っていますの」

「いつも、ですか?」

「そうよ。お悔やみがあったときも笑っていますの」

「そうですか……。『福』は来ました?」

「それがなかなか来ないのよね。どうしてかしらね」

「そうですねえ……」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

過度に笑うは福来ない ジュン @mizukubo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ