設定集

世界観

今作は過去に投稿した『蒼きエリュシオン』『東風ギャングエイジ』と同一の世界観を有する。ストーリー上の関わりや、時間的な前後関係は明確にしてはいないが、概ね同時代としている。


組織・国家

・アルトリア共和国連邦

北アルトリア大陸のほぼ全域に国土を持つ連邦制国家。「世界の警察官」を自負し、海を超えたガイア大陸にも軍事力を配備している。


・ケルノス王国

ガイア大陸北西部の北極圏に近い位置に存在する立憲君主制国家。安保協定に基づき、国内にアルトリア軍の基地が置かれている。また、内戦が続くサウレランドから多くの難民を受け入れており、文化の違いから軋轢が生じている。


・サウレランド

ケルノス王国と内海を挟んで向かい合う隣国。民主制の樹立を目指す共和派と、君主制の復活を掲げる大公派の間で内戦が続いている。大公派が擁立した君主が「大公」という称号を名乗るのは、東のハン王国に敬意を表しているため。


・ハン王国

ガイア大陸北部に広大な国土を持つ君主制国家。世界的な影響力は強く、アルトリアの仮想敵国として位置づけられている。サウレランドの内戦では大公派を支援し、資金や武器を提供している。


登場メカニック

・SF-12C「ジェスター/ナイトスパロー」

アルトリア空軍が運用する単発の軽戦闘機。調達コストが非常に安く、損耗率の高い前線に配備されることが多い。速度より機動性を重視した設計で、近接格闘戦において大きなアドバンテージを有する。正式な愛称は「ジェスター(殺人ピエロ)」だが、小さくてすばしっこい機体の特性から「ナイトスパロー」という名前の方が定着している。


・JaD-21「ダストロ」

ハン王国がサウレランド大公派に提供した単発の軽戦闘機。無尾翼デルタの主翼にカナードを組み合わせた翼配置が特徴的。航続距離ではSF-12Cに劣るが、速度性能ではわずかに上回る。無人戦闘機「プランシェ」や巡航ミサイルも搭載可能で、機体規模に似合わず兵装搭載量は大きい。


部隊名

・在外アルトリア空軍/第505戦闘飛行隊「モロクス」

マコトが所属する飛行隊。SF-12Cを運用する。部隊名は白亜紀後期に生息していた恐竜・スティギモロクに由来する。スティギモロクが「冥府の川の悪魔」を意味することから、部隊章はスティギモロクの顔に髑髏を組み合わせ、「地獄」や「悪魔」を暗示している。


登場人物

・矢頭マコト(16歳)

本作の主人公。モロクス隊の一番機。両親は仕事を優先し、娘を疎んじていた。誕生日を祝ってもらったのも、11歳の時が最初で最後だった。そのため、ヴィルカ夫妻の愛を一杯に受けて育ったティサに嫉妬心を向けている。


・ティサ・ヴィルカ(11歳)

マコトの隣に住む難民の少女。サウレランド人であることを理由にいじめられており、自分の生まれを呪っている。マコトに対しては実の姉のように懐いているが、彼女が胸に秘めた嫉妬心には気付いていない。


・カリン・ヴィルカ(30代)

ティサの母親。娘を身籠っている時にケルノスに難民としてやってきた。祖国を知らないティサのために、サウレランドの自然や文化、神話の話を聴かせることを日課としている。


・レナルト・ヴィルカ(30代)

ティサの父親。料理上手で、ヴィルカ家の食事は基本的に彼が準備している。週末には花を買って帰るなど、ロマンチストなところがある。


・ショウ・ヤン(16歳)

マコトの僚機。気さくな性格で、よくマコトと軽口を叩き合う。実家が「桃宝タオパオ」というレストランを営んでおり、本人もそれなりに料理ができる。

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月夜に雀が鳴いたら 赤木フランカ(旧・赤木律夫) @writerakagi

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