愛を愛してルックアットミー

魔王の物語が一章、王女の物語が二章としたら、お次は日本から異世界に転生した勇者+巻き込まれて転生してしまった双子の妹を中心に据えた三章。これまで勇者に関しては『別の世界からやってきたこと』は明かされていましたが、どうもこの勇者、なんだか様子がおかしいぞ……? という断片的な情報しか描かれていませんでした。ようやく勇者・あかり――否、あかねの真意が明らかになるのが今回の『どうせみんな死ぬ』なのであります。

とはいえ、インパクトのデカいぶっ飛んだ導入部からスタートしており「セルフレイティング見たでしょ!」とでも言わんばかりの残酷描写が攻め入ってきます。ここで読むのをやめてしまう人もいるやもしれません。作者も読み飛ばしていいとおっしゃっていたような気がするので、まあ、ダメな人は避けていきましょう。目次の段階ではわかりませんが。

エログロゾーンさえ抜ければ、いつものんなしぬよりも斜め上に突き進むラブコメ展開がやってきました。でも主人公の性癖がアレなのでヒロイン側がなんとなく可哀想になってきます。けれども主人公がこうなってしまったのにもちゃんと理由がついて回るので、理不尽さよりもあかりん可哀想の気持ちが勝りますね。病んでる妹にもちゃんと実は……の部分があってよかったです。よかった(?)

特に三章はんなしぬワールドの根幹に迫ってくる『ex』ないし番外編がついて来るので、んなしぬワールドにどっぷり浸りたい方は読みましょう。

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