2022/01/13 夜見ベルノさんに『ボドゲ世界に転移しちゃう系女子と〜』を読書実況していただきました

 バーチャルスコッパーのVTuber夜見ベルノさんに『ボドゲ世界に転移しちゃう系女子とボドゲ好き男子がただボドゲで遊ぶ』を読書実況していただきました。


【読書実況】 ボドゲ世界に転移しちゃう系女子とボドゲ好き男子がただボドゲで遊ぶ【 Mi→RiSE / #夜見ベルノ】

https://youtu.be/c0A118_Csgo


 今回も楽しい体験でしたが、何よりとても勉強になりました。


 嬉しいことにこれまでも何回か読書実況をしていただく機会はありましたが、連載中長編を読んでいただくのはこれが初めてでした。

 読んでいただく立場としては、長編でも完結済みのもの、あるいは短編の場合とはまた違った距離感があるなあ、と思います。


 あとはテーマですね。ボードゲームもだいぶ言葉としては広まったし有名なものもいくつかありますが、やはりまだ一般的なものとは言い難いよなあ、と思います。

 さらには、見た目もルールもボドゲによって様々で共通の何かがあるわけではなく(似たゲームというのは存在するのですが)、用語もゲームによって違ったりして(共通するイメージというのもありはするのですが)、一層混乱することと思います。

 ということを述べてゆくと言い訳のようになってしまうのですが、それでもこの形で小説にしたかったのですよね。


 小説という媒体でボードゲームの見た目の面白さや手触り感を伝えることができるのか、というのはとても悩みましたし今でも悩んでいるのですが、それでも小説で伝えられることがあるのではと思って書いています。


 という部分で、とても勉強になりました。

 自分が思っている以上に伝わりにくい部分や、「どこは読み飛ばしても良い部分なのか」の伝わり方が曖昧だったりとか。

 特に実況後半はインスト(ルール説明)部分だったので、ああ、そういうことかー、そこかー、みたいなことを何度も思いましたし、あれこれ考えながら見てました。


 フェイズとターンという言葉を出すかどうかも迷うところはあるんですが、その言葉を出さないことでかえって説明がややこしくなる部分はあるんですよね。

 じゃあ、その言葉の定義から説明する、とやってしまうと今度はストーリーの進みを阻害してしまう。

 やっぱりこの辺りは難しいなあ、と思いました。いや、でも書くんですけど。

 そして、いくつか気付いたこともあったので、『game 1-2』は割とたくさん書き換えました。書き換えたせいで文字数が増えてしまった……。


 あ、これ以上あれこれ書くと反省会のようになってしまうので、この辺りでいったん切り上げます。


 冒頭部分でリスナーさんに「描写力が高い」と言っていただけたり、情報の出し方を褒めていただけたの、とても嬉しかったです。

 頑張ってもっと伝えられる文章にしていきたいです!


 改めてありがとうございます!!




 改めて実況動画はこちら。

【読書実況】 ボドゲ世界に転移しちゃう系女子とボドゲ好き男子がただボドゲで遊ぶ【 Mi→RiSE / #夜見ベルノ】

https://youtu.be/c0A118_Csgo


 ベルノさんのツイッターアカウントはこちら。

https://twitter.com/velno_yomi

 毎月二十三日頃にツイッター上で読書実況や朗読作品の募集をしているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。


 作品はこちら。

『ボドゲ世界に転移しちゃう系女子とボドゲ好き男子がただボドゲで遊ぶ』

https://kakuyomu.jp/works/16816452218953979800


 あ、あと、どこから読めば? この二人がどうやって恋愛してるの? という方はこちらを参考にどうぞ。

https://kakuyomu.jp/works/16816452220143472385/episodes/16816700428540583476






 ここからは、動画を見ながら書いたもうちょっと細かなあれこれです。

 単に自分の嬉しかった気持ちの記録で、読まなくても大丈夫なので、気になった方だけどうぞ。




■ 開始前


 改めてなのですが、あけましておめでとうございます!

 新年最初の読書実況ですね。年末からずっとそわそわとしていました。読んでいただけて嬉しいです!

 あと登録者数1,100人おめでとうございます!




> 「だいす」か「おおす」か


 一般的に名字で「大須」と書くときは「おおす」と読むんですよね。

 でも他に座りの良い漢字が思いつかずで「大須」と書いて「だいす」と読みます。読みにくくて申し訳ないです……。




■ game 1-1


> ボドゲ部(仮)の仮の部室


 同好会システムと似た感じですね。同好会として一年経過できれば部活に昇格、というのと仕組みは変わりません。同好会にしなかったのは、「ボドゲ部」という単語が語呂が良かったからです。

 第三資料室は、昨年度卒業して部員がいなくなった弱小部が使っていたものと思われます。たまたま空いてたからボドゲ部(仮)で使うことができるようになりました。

 ちなみに、仮じゃなくなるためには部員が三人以上必要ですが、角くんは大須さんの体質のことがあるので他の部員を入れることは考えていません。ずっと二人で遊ぶつもりでいます。




> 大きな四角いリュック


 カホンバッグについては、 game 2 で出てきます。

 以前ボドゲ会に行ったらカホンバッグを背負ってきた人がいて、「聖闘士星矢……!」と思ったのでした。本当に、収納力が段違いなんですよ。

 ちなみにカホンは、四角い箱みたいな打楽器です。座って側面を叩いて演奏をします。その四角さがボドゲの箱にちょうど良いのです!

 そしてボードゲーマーが鞄に必要以上にボドゲを詰めがちな件は game 2 でも話しています。「これ遊びたい」「こういう状況になったらこれを遊ぼう」「隙間にこれ遊べるかも」「これが必要になることもあるかも」みたいなことを思うと、荷物が増えちゃうんですよね。




> 機嫌の良さそうな


 オタクの人が好きなものについて楽しそうに話しているのって、見てて気持ちが良いですよね。「これ好きー!」って叫んでいるのを見ると、こっちもにこにこしてしまいます。

 なので、角くんはそういう人です。

 あと、地味で目立たない男子が特定条件下で急に頼もしくなるとか、そうのって良いと思うんですよ!!




> 初対面からスタートじゃなくて


 やったー! 「良い構成」って言っていただけた!

 実は最初は「初めてのゲーム」を書こうとしていたんですけど、大須さんがゲームにトラウマを持つに至ったきっかけとか、角くんがボドゲ部(仮)を立ち上げたこととか、いろいろ説明することが多すぎていつまでたってもゲームが始まらなくて頓挫しました。

 わたしはボドゲが遊びたくてこのお話を書き始めたので、二人にはさっさとボドゲを遊んで欲しかったのです。なので、二人の関係性や置かれた状況はさくっと流して、何よりもまずボドゲを出す、ということにしました。これでガッと書き進めることができるようになったので、多分それで良かったんじゃないか──と自分では思っています。




> ようには見える、多分


 角くんは大須さんの「怖い」という感覚がわかってないので、ここまでゲーム選びを失敗しています。角くんなりに「こういうのが怖いならこっちは平気かも」みたいな感じでボドゲを選定して差し出して、大須さんに何度か「そういうことじゃない!」って言われています。

 なので大須さんはこの時点だとちょっと角くんの持ってくるゲームに警戒しているところもあったりします。


 このお話にはパイロット版というか、導入版というか、ゲームプレイ描写の少ない短編版があります。ここで大須さんが言ってるのは、それのお話だったりもします。


『ワトソン&ホームズ』ある日のボドゲ部(仮)の活動

https://kakuyomu.jp/works/16816452219127533391


 game 1 はパリが舞台ですが、こちらはホームズの時代のロンドンが舞台。霧、馬車、ガス灯の街並みをあちこち行ったり来たりしながら謎を解く推理ゲームです。

 マーダーミステリーのような遊びきりのゲームで謎がわかってしまうと遊べなくなってしまうので、ネタバレ厳禁のゲームです。

 お話の中ではネタバレをしていないので、安心してお読みいただけると思います。

 本編長くて読めないよ! という方は、短編版でぜひ雰囲気をご確認ください。




> 考える人


 置いた人のポイントになる、その通りです。

 対戦相手としてはその周辺に建物を建てたいもその通り。

 ただそれで済まないのがこのゲーム。「お互いが置ける場所」があらかじめ決まっていることで、「相手に邪魔されない場所」を作ることができるのですね。

 あるいは「そこに置いたら邪魔することはできるけど、それをやると自分の点数が減る」みたいな状況も生まれたりします。

 そういうところが本当に悩ましい、楽しいゲームですね(にこにこ)。




> 遊戯王のボドゲ


 遊戯王だと『ダンジョンダイスモンスターズ』というボドゲが発売されてましたね。

 残念ながらわたしは遊んだことがないのですが、遊んだことがあるという人から「面白かった」と聞いたことはあります。




> ダンテの神曲のボドゲ


 ダンテの神曲のボドゲは思い当たりませんでした。

 ちなみにキリスト教をテーマにしたボドゲはいくつかあります。


 聖書コレクションというサークルさんがいくつか作成していらっしゃいます。

 聖書の登場人物を召喚して世界に散らばった失われた聖書を獲得する『バイブルハンター』や、聖書の登場人物で打順を組んで野球をする『バイブルリーグ』、宗教改革500周年ゲームコンテスト最優秀賞受賞作の本格派ボドゲ『宗教大改革』など、面白いゲームが多いです。




> 床が抜ける


 本もボドゲも棚から溢れております……(本もボドゲもきっと勝手に産卵して勝手に増えてるんじゃないかな、と思います)。




> 角くん、話のペースづくりが上手そう。


 えへへ、ありがとうございます。

 角くんは大須さんに興味を持ってもらって遊んで欲しいので、一生懸命に面白いアピールをしております。楽しいんだよ、って必死に伝えようとしているのです。

 の割に、大須さんに響かない説明を入れちゃったりしてるんですが(考える人の得点のくだりは、大須さんにはぴんときてないですね)、その後にポストカードの綺麗な絵を見せることでなんとか興味を引っ張ってる感じかな、と。




> ボドゲとTRPG


 これは放送後にベルノさんがご説明してくださったので、あれこれ言うこともないと思うのですが……。

 ボードゲームという言葉がかなり定義の曖昧なものなので、なかなか難しいですよね。ボードゲームを広義に解釈するとTRPGやカードゲームも含まれてしまうこともあったりします。また、文脈によって伝統ゲームを含めるときも含めないときもあります。


 わたしのお話で「ボドゲ」と呼んでいるものは、概ねが「ドイツゲーム」「ユーロゲーム」「近代ボードゲーム」と呼ばれるものの流れを組んだ作家性の強い新作ボードゲームが多いと思います。

 この「近代ボードゲーム」の流れの始まりは、1962年の『アクワイア』──らしいです。わたしも聞き齧りの知識ですが。

 世界で最初のロールプレイングゲームである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』が1974年の発売。

 ロールプレイングの名前の通り、ボードゲームとしてのウォー・シミュレーションゲームに「役割を演じる」要素を入れることで、そこから進化の枝分かれをしたというのはベルノさんの解説の通りです。


 TRPGは「コンピューターRPG」と区別するために生まれた和製英語です。もともと「ロールプレイングゲーム」と呼ばれているとおり、TRPGのメインは「役割を演じる」ことです。「役割を演じる」こととシナリオの間で生じる葛藤、その葛藤を乗り越えた先の判断が面白さのメインなのかな、と考えています。

 ボードゲームも判断を楽しむものではあるのですが、ボードゲームの判断は「ルール」によって定義されています。何をやると勝つのか、そのためには何をしなければいけないのか、そしてどのように他のプレイヤーと競争するのか。

 プレイヤーとプレイヤー、あるいはプレイヤーとゲーム作者は「ルール」によってコミュニケーションをしているとも言えます。そのコミュニケーションというのは、大抵の場合は例えば「どちらのカードを出すか」「進むか戻るか」といった判断によって行われるもの、だとわたしは思っています。


 みたいな話は、短編を書いたときに用語集という形で語ったことがありました。

https://kakuyomu.jp/works/16816700427048505084/episodes/16816700427049615595


 ううん、やっぱり長くなってしまいますね、このお話は。




> この時点でもう楽しそう。


 そう言っていただけると嬉しいです!

 理想としては「ルールははっきりわからなくても楽しそうに感じられる」「どんな雰囲気のゲームなのかがわかる」「そのボドゲの悩みどころ、楽しいところが伝わる」なので。

 難しいところが多くてなかなか辿り着けないですが……頑張ります!




> 夜の中にいた。


 わかりにくかったかな……最初だから「ボドゲの中に入った」ということを先に提示するべきだったかな、と思いながらも──良い感じに書き換えができなかったのでまだ書き直せていません。


 あ、あと「基礎描写力が高い」と言っていただけたの嬉しいです! ありがとうございます!

 ボドゲの世界の中に入るという設定は無茶苦茶だと思うのですが、それを描写で押し切れるようになりたいなと思っています!!




> ボドゲ世界に入り込めるのは超常的な設定だけど、ただそれだけ、に留めるのは


 はい。わたしはボードゲームを遊びたいのです。なので、ボードゲームのルールをハッキングしたり、無双したりはしません。

 真っ当にボードゲームを遊んで勝ったり負けたりします。実際に、このお話の中で大須さんの勝率はとても悪いです。


 小説でボードゲームのプレイを描写すると「駒を動かした」「カードを出した」の繰り返しになってしまって、ゲームを遊んでいる時の雰囲気が伝わりにくいな、と思っての設定です。

 ボドゲっていろんな設定のものがあって、箱を開けると海が広がったり森が広がったりするなと思うんですよね。あるいは、ただの四角いキューブがトウモロコシに見えたり胡椒に見えたりもしてくる。

 遊んでいる時のそういう感じを物語に落とし込んだ結果が、大須さんのこの体質でした。


 リスナーさんに「ボドゲのダイマ&インスト」とコメントをいただきましたが、その通りです! このボドゲ面白い! 好き! というのを叫んでダイマしていきたいと思っています!




> ナンジャモンジャ


 ナンジャモンジャも楽しいですよね。

 大須さんが遊んだら、あの生き物たちがどんどん出て来て、名前を付けて、名前を呼んだら友達になれるとかそんな感じになるのかな、と思います。




> 転移する体質についての説明が〜するっとしている


 理由があるものでもない、という意味で「体質」と呼んでいます。

 なんというか、持病みたいなものというか。「どうしてそんな体質になったのか」とか考えてもわからないし、なっちゃったものはどうしようもない。

 あと、説明を連ねるよりも実際に起こっていることを見せる方が物語としては楽しいかな、と思ってのことだったりします。




> 可愛い女の子と二人っきりでボドゲ世界に転移できるって設定だけで〜


 楽しんでいただけて嬉しいです!

 そうなんです、角くん視点から見たら「好きなゲームを体験できて」「隣には可愛いコスプレしてくれる女の子がいて」「一緒に遊べて」という、なんだそれ羨ましいな、という状況だと思うんですよ。

 しかもボドゲの話もいっぱいできるし。

 ただこの時点での角くんだと、「ボドゲが体験できて楽しい」と「大須さんと一緒で楽しい」はまだ混ざり合っていて、ぼんやりしてるかもしれません。

 ベルノさんがおっしゃっていたような体験すると必要以上に緊張しそうな(人類滅亡! とかの)ゲームや、怖いゲーム、危なそうなゲームは、角くんは何度かの失敗を経て選ばないようになりました。

 ただ、角くんとしては、例えばロボットに乗って戦闘するとか、そういうゲームも体験してみたいんじゃないかな、という気もしています。そういうの持ってきたら大須さんがガチで嫌がる可能性もあるので、ジレンマですね。


 ちなみに、高校になって初めて大須さんと遊んだ角くんは、ボドゲの中に入ってまずめちゃくちゃ喜んだんじゃないかなという気がしてます。「入っちゃった」って溜息ついて憂鬱になってる大須さんの隣で「ボドゲの中! やった! すごい!」みたいにはしゃいでたんじゃないかな。まあ、実際書くまではわからないですけど。

 角くんは重度のボドゲオタクです。角くんがボドゲ大好きになったのは、小さい頃に大須さんと遊んだせい、という設定もあったりします。この辺り本編ではうっすらとしか書いてないですけれど。でもって大須さんのトラウマもそれが始まりです。




> 大きい男の子と小っちゃい女の子のペア最高


 わかる! 良いですよね!!

 大須さんと角くんは高校一年生で、この時点での身長差は正確には二十二センチ差です。本文には具体的な身長は出てきませんが、角くんが百七十一センチ、大須さんが百四十九センチです。

 キスしようとすると、大須さんが背伸びしただけだと多分届かなくて、角くんが背中を丸めるか膝を曲げるかしないといけないですね。まだその予定も気配もないですけれど。

 ちなみに高校卒業時には二十五センチ差になる予定です。大須さんも伸びるんですよ、二センチだけですけど。角くんがそれ以上に伸びてしまうだけです。まあ、それもまだだいぶ先の話ですけれども。

 角くん視点から見ると「隣に立ってる女の子が常に上目遣い気味に見てくる」なんですよ……こう……!

 まあ、恋愛的な雰囲気はまだもうちょっと先になるんですけど。




> 気になった時に描写が入る配置の妙


 えへへ、ありがとうございます!

 夜なので暗闇の中→ハンドバッグがいつの間にか→中から光が出てきて明るくなる→そこで初めて相手の姿を認識→近付きすぎていたことに気付いて離れる→自分の姿を見下ろす余裕ができる

 という流れですね。

 それが全て、このゲームの世界観や雰囲気を表現するところに繋がっていると理想、ではあるのですが……なかなか難しいですね、やっぱり。




■ game 1-2


> フェイズとターン


 フェイズという言葉を使うかはとても迷ったのですが、フェイズを使わないとかえって分かりにくい気がして使ってしまったんですよね。

 うーん、でもやっぱり引っかかっちゃうのか。


 ちなみに、ボードゲームに出てくる「フェイズ」「ターン」ついでに「ラウンド」には明確な定義がありません。全てボードゲーム毎に定義されています。

 なんとなくの共通イメージのようなものはあるのですが、それもボードゲームによっては全然別な概念を示している、なんてこともあってとてもややこしいです。


 ただ、一般的にはこういうものを指していることが多い、という範囲で言うなら。

 フェイズ、というのは「行動の内容」に焦点を当てていることが多いです。「何をするか」ですね。

 ターンは「誰がするか」。

 で、ラウンドは「ぐるりと一周する」イメージです。


 なので、ターンとフェイズはどっちがどっちに含まれるか、というのも答えは「ゲームごとに違う」となります。

 例えば対戦型のカードゲームであれば、「俺のターン」が始まって、その後「ドローフェイズ! カードを一枚ドロー!」からの「召喚フェイズ! 手札からモンスターを召喚!」して「バトルフェイズ! このモンスターで攻撃!」「俺のターンは終了だ!」となるわけです。

 今回のゲームであれば「まずは敷石を並べるフェイズ! 敷石タイルを並べながら建築の準備をするよ!」という中に、それぞれのプレイヤーの「ターン」が入っています。

 ラウンドは、フェイズなりターンなりを順番に行って、それが全部終わったらぐるりと回って、また最初から。そのひとまとまりがラウンドです。ラウンドという言葉が出てくると、毎ラウンドは基本的に同じことの繰り返しなのかな、と想定しながらルールを読んだりします。


 冒頭から読者を置いてきぼりにするような角くんの説明は、ごめんなさい……という感じです。大須さんと同じくらいの理解度で先に進んでもらっても大丈夫、という感じで書いたつもりだったんですが、冒頭なのも良くなかったですね。

 もうちょっと強く「読み飛ばしても大丈夫、また後で説明するから」というフォローを入れた方が良かったのかな。


 みたいなことを考えて、この辺りは書き直しました。文字数が増えたのでテンポが悪くなってないと良いのですが……。

 単語がわからなくても、読み飛ばしてもらえたら大丈夫、というふうに伝えるのはなかなか難しいですね。




> 大須さんのことよりボドゲの方が好きだな角くん


 そうかもしれません。

 さっきも書いたのですが、この時点だと「ボドゲが好き」と「大須さんの体質楽しい」と「大須さんが好き」はまだ彼の中で混ざり合っていてはっきりしていません。

 そのうち角くんの方が意識しだしてこじらせはじめます。




> 名前のこと


 タイミング悪く情報を出してしまって申し訳ない。

 でも「おおす」ではなく「だいす」なんです……。名字だと「だいす」ではなく「おおす」ですよね、やっぱり。うーん。

 最初の方だけでも固有名詞は全部振り仮名を置いた方が良いのかな。


 ちなみに「ダイス・ロール」も「カード・シャッフル」もボドゲでよく見るランダマイザ(乱数発生装置)ですね。

 あ、「角が八つでサイコロ」を言われたのは二回目です。自分では何も考えていなかったので「なるほどー」ってなりました。確かにダイスは角が八つですね、気付いていませんでした。




> ボードゲーマーの言う「簡単なゲーム」は信用できない


 自戒を込めて、です。

 つい言ってしまうんですよね。「自分の番になったら、二枚の手札から一枚選んで出すだけ! 簡単!」とか、「自分の番でできることは四つのアクションから一つ選ぶだけ! 簡単でしょ?」みたいなこと。

 後、重ゲー(ルールが複雑だったりプレイに時間がかかったりする重量級ゲーム)のルールを理解した時って「意外とルールシンプルだな。見た目より簡単!」とかってなるのも不思議ですよね。


> ホラー愛好家の言う「こわくないよ」と同じ


 確かに! 似ている気がします!

 あと、沼の底から呼びかける「大丈夫! 沈めば楽しいから!」みたいな。




> ボドゲで一番ルールが複雑で多い


 なんでしょうね。ゲームに時間がかかるから多いとも限らないし……。


 一番かどうかわからないですが『ルート(ROOT)』というゲームは普通のゲームに比べてルールの量が多いと思います。

 なぜならこのゲーム、プレイヤー毎にゲームのルールが違うのです。

 例えば、猫のプレイヤーは、森に建物を増やして資材を発生させ、その資材を使ってさらに建物を増やして領土を広げる、というゲームを遊びます。

 鳥のプレイヤーも目的は自分の領土を広げること。ですがその方法は猫とは全然違います。

 鳥はまず、みんなのリーダーを決めます。リーダーは鳥たちに約束をします。「自分たちは次のターンにこれだけのことをします」と。そしてその「やらなければならない約束」は毎ターンどんどん増えてゆく。その約束が破られた時、内乱が起こりリーダーはその座を追われ、また体制を立て直す必要が出てくるのです。

 他にも、猫の支配に対する反乱のためにこっそりと賛同者を増やす小動物たちや、領土争いに参加せずに各地の遺跡巡りをして、あちらの陣営こちらの陣営と取引したり味方になったり敵になったりするやつなど、プレイヤー全員に対して全然違うルールを説明しなければならず、ゲーム開始前がなかなかヘビーでした。

 その分、プレイ中は様々な思惑が絡み合う物語のようにゲームが進んでゆくのがドマラチックで楽しくて、みんな全然違うルールなのにそれがボード上で噛み合う瞬間が楽しくて、とても楽しいゲームです。


 単純なプレイ時間で言うと、『Mega Civilization/大いなる文明の曙』とかが有名でしょうか。プレイ時間十八時間です。


 最近だと、『ユグドラサス』というボードゲームが「プレイ時間一日」という表記でざわついた記憶があります。「慣れたら人数×60分~」と添えられていますが、それでも長いですね……。

 朝に集まって、ルール説明をして、みんなでご飯を食べて、お昼から遊び始めて夕方に終わる感じなんでしょうか。実は持っているのですが、まだ遊べていないゲームです。




> 敷石タイルの大きさ


 ハンドバッグから出てきて手で持っている、というので説明した気になっていました。ちょっとこの辺り、少し大きさがわかる描写を増やしました。

 あと「タイル」って呼ぶとボードゲーマーは、ボードゲームの箱に入っているものをイメージするんですが、普通はそうじゃないよなって気付きました。そうですよね、タイルって一般的な名詞なんですよね。


 手に持てる大きさのものをどうやって配置してどうやってゲーム内で再現されるかは、読み進めるうちにわかってくる……つもりで書いたのですが、迷わせてしまってるなら、きっとうまく書けてないんだろうな……もうちょっと試行錯誤しようと思います。




> カルドセプト


 わたしもプレイしたことがないのですが、「面白い」「好き」という言葉をよく聞くゲームです。

 カルドセプトのルールはモノポリーが近いのかな。なので、モノポリーはとっつきやすいかもしれません。

 ちなみにモノポリーの特許権は期限切れになっており、著作権もないので、モノポリー的なゲームを自由に作ることができるようです。

 様々なモノポリーインスパイアゲームが販売されているので、いろいろと見てみると楽しいと思います。サメに追いかけられるサメポリーとか。

 アメリカだと、自分でオリジナルモノポリーを作るためのキットなんかも売っているそうです。


 交渉が楽しいのであれば、有名どころだとカタンが良いかもしれません。

 召喚して戦って楽しいとかだと何になるのかな。

 召喚とはちょっと違うのですが、直接的に戦闘があるゲームだと、メックメイカーというロボットを組み立てて、組み立てたロボットをマス目の上で動かして戦うゲームとかいかがでしょうか。ロボット組み立ての要素がとてもわくわくするゲームです。

 すごろく的なゲームだと、キュージェットが楽しいと思います。

 ゲーム紹介の『レース・ギャロッポ』の回が、いろんなタイプのすごろくを紹介している回なので、参考にどうぞ。


game 9:レース・ギャロッポ ボードゲーム紹介

https://kakuyomu.jp/works/16816452218953979800/episodes/16816452221330818422


 ボードゲームアリーナではほとんど遊んでいないので、何が遊べるのか実はわかっていないです……すみません。




> モノポリーやテラフォーミングマーズ


 テラフォ経験者!?

 テラフォーミングマーズ遊んで楽しいなら、楽しいボドゲはきっといっぱいありますよ! 手始めに『チョコレートファクトリー』とか『イマジナリウム』とか、あとは『アルマナック』などいかがでしょうか!?

 この中だと『アルマナック』はボドゲ紹介がありますので、よろしければぜひ!


game 11:アルマナック〜ドラゴン街道紀行録〜 ボードゲーム紹介

https://kakuyomu.jp/works/16816452218953979800/episodes/16816700428265951980




■ 反省会


 すみません、後半ちょっと息切れしてきたのですが、だいぶ長文になってしまったのでここまでで。


 やはり「一体何が起こっているの?」が伝わりにくくなってしまっているのだなあ、というのは反省です。

 多分最初のゲームに向いてないような気はするんですよね、『パリ─光の都─』が。素敵なコンポーネントのお洒落ゲームなんですが、実際プレイするとガチガチの対戦ゲームです。

 ランダム性がほとんどなく、全ての要素が相手との競争。放送内でも「マゾゲー」とコメントしましたが、一手ごとに「うわ、苦しい! でも選ばなきゃ!」とぎりぎりと締め付けられるような感覚が味わえるゲームです。褒めてます。

 そう思いながらも、油絵のような箱絵やポストカードになっているアクションカード、街路灯をテーマにした雰囲気がとても良くて、油絵の街並みを歩く二人の姿が浮かんでしまって、それでこのゲームにしました。

 うーん、でもそれで「なんかボードゲーム難しそう」って思われてしまうなら失敗かもしれない。

 二つ目のゲームは言葉通りに「簡単」な(角くんボードゲーマー言うところの「簡単」ではない)子供向けの釣りゲームなので、よろしければそちらもご覧ください。

 あ、それとも game 1 と game 2 を反対にしたら良いんだろうか、いやでも(悩み中)。


 すみません、話がだいぶ逸れました。

 読書実況のおかげで、自分の作品の出だしをかなり意識することができて、とてもとても勉強になりました。

 改めてありがとうございました! 楽しかったです!!




 今回の実況動画はこちら。

【読書実況】 ボドゲ世界に転移しちゃう系女子とボドゲ好き男子がただボドゲで遊ぶ【 Mi→RiSE / #夜見ベルノ】

https://youtu.be/c0A118_Csgo


 ベルノさんのツイッターアカウントはこちら

https://twitter.com/velno_yomi


 作品はこちら

『ボドゲ世界に転移しちゃう系女子とボドゲ好き男子がただボドゲで遊ぶ』

https://kakuyomu.jp/works/16816452218953979800




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る