だらしない男と、男にとって都合のいい女……、そんな風に見えてしまう人もいるでしょう。「こんな女など、バカな男の持つ都合のいい女の幻想の象徴じゃないか。女をバカにしてる!」と怒る人も、もしかしたらいるのかも知れない。でも、この作品はそんな事を描いてるんじゃない。きまぐれな優しさってのがステキなのも人間だし、ダメな部分があるのも人間だし、ダメな部分はそれはそれとして、同時に尊い愛を持ってしまうのも人間。私にはそんな人間賛歌に思えました。良い物語です。オススメします。
はじめの方は正直どろどろしてて読み続けるか少し迷いました。でも最後まで読んでみて、なんだか月明かりに照らされたような優しい気持ちになったんです。