第4話 幼馴染が心配しに来た(まぁ無事なんだけど)

あれから1時間ほどの間に20回ほど山を上り下りした。

「流石にそろそろ止めようか主」

「どうして?俺はまだまだいけるぞ」

「無理はよくない、自分の限界を超えても活動し続けれるがそれはそれ相応の犠牲が必要となる。まぁ今回のでくるのは筋肉痛だろうがな」

「まぁお前が言うからには確かなんだろうな、分かったよ今日はこれで止めにするよ」

「次は3日後な」

「何で間、空けるの?」

「一回こういうトレーニングをすると体中の筋肉の繊維が切れる、そしてそれがより強く修復されるのにはその位の期間が必要なのだ」

「成程!フェンリルは何でも知ってるな」

「いやこれぐらいスポーツとかしてる人なら大概知ってると思うぞ」

「そうなのか・・・」

「では帰るか、今から帰れば9時頃に着くだろう、後は1日自由にしていいからな」

「お、ありがとな♪」

そうして家に帰り、朝飯を食べた。



一日自由になったわけだが、俺は特に出かける用事もないので家でフェンリルの毛をモフモフしながらテレビを見ていた。

ピンポ~ン♪

誰かが玄関のベルを鳴らした。

「ん?誰だ・・・」

そう考えながら玄関に向かい、ドアを開ける。

「やっほ~怜人♪遊びに来たよ」

「なんだ雪か」

「なんだとはなんだ折角可愛い幼馴染が来たというのに」

「そこを自分で言うのはいけないだろ」

この子が幼馴染の西条雪うちの学校で可愛い生徒の五本指に入っているとかなんとか、俺なんかに構ってないで学校生活を謳歌すればいいのにと思っている、本当に俺にはもったいない幼馴染だ。ちなみにこの子一部の人以外に凄い冷徹というか素っ気ないので雪の女王とか、氷姫とかそんな類の名前がついている、雪の毒舌というか口撃で変な方向に目覚めた人もいるとかなんとか・・・おっと話が脇道にそれたので元に戻すとしよう。

「まぁまぁそれはおいといて」

「おいておくのかよ・・・」

そう言うと雪がすごい勢いで顔を近づけてきた。

「ど、どうした急に?」

「怜人怪我無い?大丈夫?昨日あいつらに呼び出されて大分やられてたってクラスLI〇Eで書かれてたよ」

「あ、あぁ・・・この通り怪我してないし、大丈夫だぞ」

「あいつらにやられてないの?」

「いや、やられたよ、けどなんか運良かったみたい」

「はぁ~良かった~」

「お、おい雪」

雪は俺に抱き着いてきた。こいつスキンシップとか考えないのかな・・・。

「ん~?何?」

「いや、その離れてくれお願いだから」

「何で~?」

「いやその・・・ね、色々当たってるから。だからお願いします勘弁してください」

「む~別に減るわけでもないのに」

「もう少し考えてくれ、雪も高校生なんだから」

「は~い」

「とまぁ上がるか?」

「うん♪」

そう言って雪をリビングに連れていく。

「ワン!」

「怜人・・・」

「あぁ昨日拾ってきた犬だよ。どうかした?もしかして犬苦手だったか?」

「めっちゃ可愛い!モフモフ~!あぁ幸せ。」

「お、おぅそれは良かった」

それから30分ぐらい雪はフェンリルでモフモフしてた。


「ところで怜人、この子名前決めたの?」

「名前あぁ、フェンリルだよ」

そういった瞬間思いっきりフェンリルに睨まれた。

(やべ・・・どうしよ)

「フェンリル・・・中二病にでもなった?」

「ネーミングセンスなんて欠片も持ち合わせてないのだよ・・・」

「ん~じゃぁ私が決めていい?一応情けで怜人の意見も取り上げて」

「あぁ頼む」

「それじゃぁ君は今日からルーだ!」

(フェンリルから最後のルを取って少しアレンジしたのかな)

「いい名前だな」

「ワン!」

フェンリル・・・いや、ルーも名前が決まって嬉しそうである。

その後は昼過ぎにルーの散歩に雪と出かけて一日を過ごした。



「じゃあね~怜人」

「おう!それじゃあ雪」

そう言って雪の家の前で別れた。



帰宅後



「主、我がフェンリルであるのは秘密なのに普通に口を滑らせないでくれ」

「あれは悪かったよ、けどそんなことに気付く人なんていないと思うぞ?」

「油断大敵!そして例外を作らないそれが秘密等を守るときの絶対原則だぞ」

「はいはい」

「ふ~」

そう言うと、ルーは姿を人に変えた。

「こっちの姿の方が我はしっくりくるな」

「いやなんでだよ?本来はあのデカい狼の姿だろう?」

「まぁそうなんだがで、主~」

そう言うとフェンリルが抱き着いてきた。

「おわっ、どうした急に?」

「今日は主が雪殿とばかり話していたし、ナデナデしてくれなかったのだ」

「で、その反動的なやつで甘えたいと?」

「そういうことだ」

「分かったから、取り敢えず座らせてくれナデナデできないから」

「そうか♪すまんな」

神話上の神獣がこんなに甘えん坊だと威厳なんて微塵もない、というかルーはなんとなくこういう甘えてくるときに思うのは弟みたいなんだよな。

「ぬぅ~主ナデナデしてくれ~」

「はいはい」

そこからたっぷり1時間ほどナデナデした。何?長すぎるんじゃないかって?可愛いは正義なんだよ。(笑)

この日はこの後は昨日と同じように母さんがルーのご飯食べてるのを眺めながらご飯を食べ、その後風呂に入り、寝た。



(´・ω・`)そろそろ定期試験なので毎日コツコツ書けなくなりますなので次は2,3週間空きそうです

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

いじめられっ子の俺を助けてくれたのは全てを喰らうフェンリルです カムカム @20180221

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ