幕間 その1
クロノス(見た目25)
ギリシャ神話の元最高神。ハルマータに支配されていたが、今は逆に彼を『民』として従えている。
髪:プラチナに金メッシュの髪を頭の下の方で一つにしている
目:右が金、左がプラチナのオッドアイ
ハルマータ(見た目27)
七会罪の一つ『
髪:水色のセミロング
目:クリーム色
霜田朔(しもだ さく)(見た目18)
八十神カンパニーの会長秘書を務めている青年。必要なことしか喋らない。
髪:黒のミディアム。後ろで一つに括っている
目:黒
ラウール・エルヴェシウス(見た目23)
カンパニーの社員。妖艶な雰囲気を纏っている男性。
髪:白の長髪
目:赤
八幡童英一之助(はちまんわらべ えいいちのすけ)(26)
カンパニーの社員。ヤクザのような口調で喋る男。
髪:赤っぽい茶色
目:茶色
透視堂蘭(とうみどう らん)(34)
カンパニーの社員。落ち着いた大人の女性。
髪:紫
目:右が青、左が緑のオッドアイ
透視堂花鈴(とうみどう かりん)(9)
蘭の義理の娘。無邪気で天真爛漫。
髪:白
目:白
【本編】
朔:「こちらが最後の部署、異界管理部です」
ハルマータ:「やっと最後ですか……今までにいくつの部署を回ったんでしょうね」
クロノス:「我は両手の指の本数を超えた時から数えておらんぞ?」
朔:「全てで235の部署が存在しております。ここでは主に、カンパニーが管理している世界の監視、管理を行っています。最も重要な部署のうちの一つですね」
クロノス:「ふむ。我がクロノとして、ハルマータがラーテベレスとして民を治めていた世界も、ここが管理するのであるな」
朔:「そうですね。……どうやら、内部でトラブルが発生しているようです。直ぐに鎮圧いたしますので、お待ちください」
ハルマータ:「トラブル、ですか。わかりました。外で待機していますね」
クロノス:「我の前で争いを起こさせぬその態度、民としてとても優秀であるな!」
朔:「申し訳ございませんが、
クロノス:「そうか、すまぬな」
朔:「承知していただきありがとうございます。では」
(朔、クロノスたちの目の前から消える)
クロノス:「それにしてもあやつ、神出鬼没が過ぎるのだぞ……」
ハルマータ:「本当です。何度背後からの声掛けに驚かされたことか」
クロノス:「ハルマータは、あやつの能力に見当がついておるのか?」
ハルマータ:「いえ、全く。恐ろしい人ですね」
【異界管理部にて。ラウールが英一之助を追いかけ回し、それに対して英一之助が二丁拳銃で応戦している】
英一之助:「だー! もういい加減にワシをつけ狙わんといてくれんかのう!」
ラウール:「ええ? 今日は私のお気に入りがいないから、あなたで食事を済ませようと思ったんですけれど……」
英一之助:「あやつ本社にいること相当少ないからワシが狙われる頻度が多いんじゃろ! どりゃっ!」
ラウール:「ぐっ! 銀の弾丸とは、相当嫌われているようですね」
英一之助:「出会った時の第一声が『美味しそう』だった奴を好きになれるんかお前さんは!? そもそもお前さん男の吸血鬼じゃろう!? なぜ蘭さんではなくワシを狙う!?」
ラウール:「偏見がひどいですね。それに彼女からの吸血は、どう見ても噛んだ瞬間に死んでしまうでしょう?」
英一之助:「蘭さんの血が不味そうじゃとぉ!」
蘭:「あらあらまあまあ。お二人とも、備品を傷つけないでくださいね」
花鈴:「追いかけっこ追いかけっこー!」
英一之助:「わかっておりますじゃ! ってのわっ!」
(英一之助、バランスを崩して転倒。ラウール、その隙を逃さず英一之助に詰め寄る)
ラウール:「ふふっ。つかまえた」
英一之助:「ぬかった……!」
朔:「そこまでです」
(朔、いつの間にかラウールの背後に出現し、対物ライフル『M99』の銃口を突きつける)
ラウール:「……ああ、会長秘書様ですか。すみませんね」
朔:「ラウール・エルヴェシウス様、出雲様が許可しているのはハンス・ヨハン・スカーレット様からの吸血のみ。それ以外の者に吸血を行おうとするのならば、契約違反とみなし、その上半身を吹き飛ばさせていただきます」
英一之助:「うん? 朔、その状態で撃つとワシの体も吹き飛ばされんかの?」
朔:「心配はございませんよ、英一くん。当たる前にワープさせますので」
英一之助「……まあ、朔が言うなら納得できるわ」
ラウール:「アハハ。そうでしたね、すみません。ですが、彼が長らく調査のために出かけていて、私のお腹が空いているのも事実。どうか血を恵んでいただけませんか?」
朔:「承知いたしました」
(朔の手に輸血パックが現れる)
ラウール:「……輸血パックは複数人の血が混じっていて好みでないのですが」
朔:「ご安心ください。こちら、メディカルチェックと称してハンス・ヨハン・スカーレット様から輸血した血を100%使用したものとなっております」
ラウール:「はぁ、そういうことならまあいいでしょう。しばらく食事はこれで取らせていただきますよ」
英一之助:「た、助かったわい……」
朔:「では、ラウール様には自身の部署へ戻っていただくとして」
ラウール:「そうですね。もう用は無くなりましたし。よろしくお願いします」
朔:「ええ」
(朔がラウールの肩を叩くと、ラウールの姿が消える)
朔:「さて、皆様、お客様ですよ」
英一之助:「それを先に言ってくれんかのう!?」
蘭:「あらあら。結構散らかっちゃいましたし、お片付けをしなくちゃいけませんね」
花鈴:「お手伝いするー!」
朔:「本来ならば皆様に手伝っていただきたいのですが、急いでいますので
(朔が指を鳴らすと、少し散らかっていた部屋が一つの埃も残さず整えられる)
花鈴:「わーい! 朔お兄ちゃんのまほうだー!」
蘭:「まあまあ。ありがとうございます」
朔:「それでは、お客様をこちらへお呼びいたします」
英一之助:「ちなみに、どんなお方なんじゃ?」
朔:「元最高神の神様と、七会罪のお一人の二名です」
英一之助:「そうか、元最高神さんと七会罪がくるんか……ってなんじゃとぉ!?」
花鈴:「えーっと、もとさいこうしんっ言うのは、すっごくえらい神さまのことで、七会罪って言うのは、かいちょーさんみたいな人のことでしょ?」
朔:「はい」
花鈴:「わぁ! りん、そんな人たちに会えるの?」
蘭:「そうですよ、りん。たんとおもてなしをしなくちゃいけませんね」
朔:「では、呼んでまいります」
(朔がドアをノックすると、クロノス、ハルマータが部屋の中にワープしてくる)
クロノス:「のわっ! 何回ワープさせられるのだぞ!?」
ハルマータ:「最初は酔っていましたがこうもワープさせられると慣れてきますね」
朔:「クロノス様、ハルマータ様、こちらの女性が異界管理部の部長の透視堂蘭様、男性が副部長の八幡童英一之助様でございます。一緒にいる女の子は、お二人の娘のような存在の透視堂花鈴様ですね」
花鈴:「よろしくねー!」
英一之助:「……のう朔」
朔:「英一くん、なんでしょうか?」
英一之助:「ワシまだ蘭さんに求婚どころか告白もしたことないんじゃがぁ!?」
朔:「御二方は側から見れば夫婦でございますので」
英一之助:「こ、この間やっと初めてのデートに行ったばかりじゃぞ!? ほら、蘭さんを見ぃ! 顔が真っ赤になってしまっとるじゃろ!」
蘭:「りんが、英一さんの娘、ということは、私、英一さんの……」
英一之助:「蘭さん戻ってくるんじゃぁ!」
クロノス:「ふむ、ハルマータよ。今までいくつもの部署を見てきたが、ここは特に面白い部署であるな!」
ハルマータ:「そう言ってのけるあなたの胆力に感心しますね……」
異界交界神話録〜それいけ八十神カンパニー!〜『声劇台本』 桜楼 @MmikotoM
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。異界交界神話録〜それいけ八十神カンパニー!〜『声劇台本』の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
SW2.5仮想卓リプレイ『夕焼の救済者たち』/桜楼
★0 二次創作:ソード・ワールド… 連載中 7話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます