第12話
「取り敢えず、セフレでいいからさ?
ね?承諾してよ。彼女にして、って言ってるわけじゃないんだからさ...気楽に、
分かったって言ってもらえればいいのよ...」
上目遣いで。
俺のこと、もろ、目をうるうるさせて
見てる。
「いや、でも...」
「マジで飛び降りる!」
彼女に、大きな声を出されて。
俺はびくっとなった。
ヒソヒソ声から皆に聞こえる、でかい声になったかと思ったら、今度は少し、
優しい声になった。
「取り敢えず、今日、一緒に恋人繋ぎして帰ろ?16:30に校門のとこでシンジくんのこと、
待ってるから。ずうーっと待ってるからね?」
どっかで聞いたようなセリフだった。
俺にとって、まさにこれ、
危機的状況だった。
素行不良の金髪ギャルを命賭けで助けたら 学年一の陰キャな俺にセフレができました。 「彼女になれないのなら身体の関係だけでもいいや」と言ってますがどうしましょう? 雲川はるさめ @yukibounokeitai
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