第9話 依頼④
話をしている内に、夜半すぎになってしまい、ウトウトするパトリシアを城に帰すためミュリエルはパトリシアを連れて城へと戻った。
「お前はこの家の寝室を使うがいい」
と言って、エドは2階のベットと机しかおいていない簡素な部屋を案内された。
生活感がない上、机の上に薄っすらと埃が積もっているところを見ると客室のようだ。
「ふぅ」
ベットに腰を掛けると、エドは短く息を吐いた。
まさか自分が王都に来て、こんなことに巻き込まれるとは思っても見なかったからだ。
「さてと」
エドは自分の荷物から、短剣を取り出した。
短剣に装飾はなく、よく使い込まれているようだった。
エドは、短剣を丹念に手入れし始めた。
この国を旅する前からずっと使ってきた、いわば相棒のような存在だった。
短剣の手入れだけは、欠かさず行ってきた行為だった。
短剣の手入れを終えたエドは、床の上でトレーニングを始めた。
手入れ同様毎日欠かさず行っている。
たっぷり2時間かけてエドのトレーニングは終了した。
それなのに、エドは汗一つかいておらず、呼吸一つ乱してはいなかった。
けっしてトレーニングの手を抜いていたわけではない。
幼い頃から鍛えられてきた賜物だった。
そして、夜が明ける。
元・最強暗殺者が国を救う(仮称) 烏丸三月 @karasumamituki
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