★★★ Excellent!!! いつか雨は止む。たとえ土砂降りであっても。 薮坂 同じあらすじで別々の作者さんが物語を書く企画「筆致は物語を超えるか」に参加されている作品です。 色んなタイプの「初夏色ブルーノート」がありますが、本作はお題に対してストレートな物語。ストレートはより「物語の精度」が目立つと勝手に思っているのですが、本作は秀抜です。 ひとりの女性の過去と現在。それが滔々と、少し物悲しく描かれているのですが、悲しいだけでなくどこか温かい。 まさにこの物語がブルーノート、という仕上がりになっています。 素晴らしい物語を、ぜひあなたも体験してください。オススメです! レビューいいね! 7 2021年4月30日 12:10
★★★ Excellent!!! どうしていつも土砂降りなんだ 肥前ロンズ 夢を見るのは、現実が見えていないから? 生活に余裕のある人の娯楽? それでも、夢をなくしたら生きていけない、と主人公は言う。 夢に向かって走るから、土砂降りの雨の中を生きていくことが出来るのに。 自分のせいで、好きな人をなくし、好きなものをなくし、見ていた夢もなくした。 まるで人生は土砂降りかブルーノート。そう言うかのように、物語は進んでいく。 それでも人がブルーノートを好むのは、また夢を見たいと思うからかもしれない。 今、彼女の見ている夢は、どんな色だろう。 レビューいいね! 3 2021年5月4日 13:44
★★★ Excellent!!! 歌うのが好きだった女の子が 九乃カナ 旅行中と思われる主人公、 ひとり行動が多いみたい。 娘と一緒だったのに単独行動していて 雨に降られ駆け出してしまいます。 雨宿りにはいった喫茶店は 二十歳の頃通っていたお店。 智昭と過ごした頃の。 作者はうまいこと仕掛けてきます ラストでなるほどとなりましたよ。 レビューいいね! 2 2021年6月4日 13:30