あとがき


 ここまでご愛読ありがとうございました。作者の黒糖はるるです。


 今回の話は児童向けということで、エンターテイメント性とメッセージ性を強めに書いてみました。

 本作では主人公が「戦いを止めたい」「話し合いたい」という思いで頑張っていましたが、私自身は必ずしもそれに肯定的という訳ではありません。

 この物語で伝えたかったのは「自分の意見を持つこと」と「その意見を貫き通すこと」です。誰かにこうしろと言われたからではなく、自分がこうしたいからという気持ちを持つ。そしてその思いを諦めず、やり遂げようとすること。そんな人それぞれの自由な思いを大切にしてほしい、というのが主題です。


 昨今、コミュニケーション能力が重要視されており、子供達の(学習指導要領的に言うと)「生きる力」という側面から、意見を持って発言することが大切になっています。

 その意味でも本作の戦いは、ディベート的意見のぶつけ合いを可視化したものとなります。お互いの言い分を聞き合い、どう折り合いをつけていくか(あるいは全否定するか)。そういった子供達に対する問題提起的な意味もあります。


 と、ここまで長々語りましたが、ぶっちゃけ「物語にそんな真面目な話は求めていない」という意見はごもっともだと思います。かくいう私も、物語とはあくまでも楽しんでもらえることが前提だと考えています。

 上記の意図はあくまでも、物語を作る上での土台、基盤にあるメッセージのようななにかだと思っていただいて構いません。


 どちらかと言うと、作中の子供達が望んだ世界(能力)について注目していただきたいと思います。

 察しの良い方はお気づきかと思いますが、能力の多くに「子供達が興味を持つ分野」や「身近な物事」をテーマとして取り入れています。

 例として挙げると、深海生物や古生物などは児童向けの図鑑が発売されていますし、AIやプログラミングはこれからもっと身近な話題になります。宇宙や微生物も理科の授業で習いますし、魔法や超能力は憧れの対象です。


 そういった関心のある話題を総動員させたこの作品を通して、新たなことにも興味を持ってもらいたい。知識欲をかき立てることで、意欲を持って社会と関わってもらいたい。そんなねらいが真のメインです。

 ……というか、正確に言うとほとんど私自身が好きな分野で、オタク用語で言う趣味の布教活動みたいなものです。はい。


 ということで、以上。

 ただの意見垂れ流しのあとがきでした。こんな駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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エヴォルエデン~進化争奪バトルロイヤル!~ 黒糖はるる @5910haruru

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