第7話

しかしそんなはづきにも優しいところがあった。言葉は交わしているのだが、それ


以上迫ってくる様子はない。確かにまだ「彼氏持ち」の身分だ。


「じゃ、今日はそろそろ帰るわね。合コン、だめにしちゃってごめんなさいね。」


なぜが強気のはづきが引き下がろうとすると、惹かれるものがあった。


しかし奏太にとって今夜の出来事は突然見舞われた台風のようなもので、まだ自分の


中で消化しきれないものがあった。


「じゃ、また来るね。」そういってはづきは夜道をひとり帰っていった。


 

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