世界線なんて言葉があるじゃないですか?
並行世界とかパラレルワールド(あ、同じか)などと評するのが一般的な解釈なんだと思います。
似て非なる世界。
川村元気さんの小説「世界から猫が消えたなら」では、いろんなものが存在しない世界が描かれていて、消えてしまった存在を知る自分と、その概念が無い世界のギャップが楽しかったものです。
想像力って素晴らしいなと、創作の果ての無さを感じました。
で、本作です。
タイトルから「妖怪」? などと興味を覚え読み進めますと、なるほど「ようかい」のある本作の世界と「ようかい」の無い私の住む世界の差に、冒頭のような世界線うんぬんという感想を抱いたのです。
「ようかい」が自然で当たり前のように存在し、こちらの困惑や、理解を越えて進む物語に「考えるな感じろ!」と、思考することを放棄し読み進めました。
そもそも「見たことが無い!」「破天荒だ!」などという感想は、自らの想像力の欠如であると改めて痛感した次第です。
結論を申し上げますと、壊れたまま放置しているエアコンを今年こそは直そうと決意するに至ったということです。
この世界がいつ「ようかい」のある世界線に切り替わるか、誰にもわからないのですからね。