宇宙的真理は定めを解き明かすが、しかし
白川津 中々
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あらゆる存在は誕生した時点で終わりが決まっている。
全ては法則によって定められ、法則に導かれる。発生すれば、その動きは規則性に基くばかりで、必然にしかならない。
これは当然人間にも当て嵌まる。生まれた瞬間、今後歩む道も、思想も感情も定められたように形成されていくのだ。起こる事も、訪れる事も、交わる者も全てがもう選ばれている。物質が生じた瞬間、万物における崩壊までの過程は完成されてしまっているのだから、どうする事もできはしない。できないが、それでも人は迷い苦しむ。どのように生き、どのように死ぬか、なにを考え、なにを思い、なにを為すか、とうの昔に定められているにもかかわらず、瞬間瞬間に悔やみ、逡巡に苛む。それすらも決まっている事象ではあるが、なんとも、詮ない。
しかし全てが必然だとして、では物質は何から生まれたというのか。定めれぬカオスの中から偶発的に、蓋然性を経過して生まれたのだろうか。蓋然性により必然が生まれたのであれば、必然から蓋然性が生まれる事もあるのではないか。では、この私自身は、必然なのか、それとも蓋然的に生まれたのか……いったい、私は……
宇宙的真理は定めを解き明かすが、しかし 白川津 中々 @taka1212384
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