翌日(イノ視点)

「リディア…おせーな…」

クラスの奴らから聞いたが、リディアが遅刻をしたことは少ないらしい。

そこへ勢いよく扉を開けて、昨日追い払った奴らが入ってきた。


「いやー、必死になっててめっちゃ笑ったな」

「ああ。返せ返せって。あんなブローチ、つけてたって何の意味もねーのにさ」

ブローチ……?何か引っかかる。

「探しに川に潜ってたらくそウケるよな!」

川…ブローチ…?

確かリディアの首元…ブローチがついていたような……。


「まぁ、ぼっちもそんなアホなことはしねーだろ。そんでさ…」

あいつらがぼっちと言ったことで疑問が確信に変わった。

絶対に何かされたんだ。聞いとかねぇと…。


「おい。リディアに何をしたんだ。」

「ん?俺たちにケガさせた転校じゃん」

「慰謝料払ってくれれば教えても……ひっ!」

一人の腕を凍らせつつ

「もう一度聞く。リディアに何をした?今どこにいる?」

と低い声でにらみながら問い詰める。

「あ…川のとこに…いると思い、マス…」

「川だな。よし」




急いで教室から出る。確か登下校の道に川があったはずだ。

途中まで一緒だったから覚えている。

しかし川は濁っていたはずだが……



「ぜえ、はあ、はっ…はぁ……」

ようやく川に着いた。その端にはあいつがいつも背負っているバッグが置いてある。

「やっぱり…っ!!!」

必死に茶色く濁った川に目をこらす。まだそんなに遠くには行ってないはず…。

数メートル先に不自然にブクブクと泡が出ている。

「まさか……」

溺れたんじゃないのか、そう思い川へ氷を張りながら泡の元へ向かった。


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金髪の僕、紫色の君~The purple witch&gold boy~ 儚夏arfy @chubei298455

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