第2話 彼女からの言葉(298文字)
彼女から掛けられる言葉がとても好きだった。
「明日の休みはどこにいこうか?」
「新しい料理を作ってみたんだけど、味はどうかな?」
同棲していた彼女は、
花が咲いたような笑顔を浮かべて日常のささいな言葉を俺に投げてくれた。
ありきたりな表現だけど、ふたりで過ごす時間はとても幸せだった。
けれど、それは遠い過去の話だ。
彼女が向けてくる言葉が、今の俺は嫌いだった。
「明日の休みはどこにいこうか?」
という言葉に舌打ちをしたくなるし
「新しい料理を作ってみたんだけど、味はどうかな?」
という言葉にとてつもない不快感を感じる。
もうあの頃とは違うんだ。
頼むから、二度と俺に話しかけないでくれ。
俺はすでに他界してるんだから。
1分で読める短い物語を書いていく 春花夏月 @haruka7tuki
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