第5話 スキルの検証

 昨日は殺されかけたり新しいスキルが現れたりと本当に色々なことがあったが、今日は新しいスキルの効果を試すためにアルマニオから少し離れたところにある森に来た。


「誰にも見られないようにかなり奥まで来たけどここなら大丈夫かな?」

 ルイスは未知のスキルでありながら誰もが欲しがるようなスキルであるため、気を付けたほうが良いとテッドさんに忠告を受けていた。だから、周囲の視線が無いか警戒をしたが、誰もいないことが分かりほっとして肩をなでおろした。


「空間魔法Lv:1で出来ることはアイテムボック、帰還、重力操作か……。アイテムボックスは前までと同じで時間も停止していて制限もない。帰還は、昨日試した通り設定した町に一瞬で帰ることができる魔法。確かにこれさえあればかなり便利だよね。でも、設定できる拠点は一つだけ。これは違う街に行ったときに試してみよう。えっと重力操作は、使用者の直系3メートル以内の重力を重くしたり軽くすることができるだったな。重力って何だろう?」


 ルイスは重力というものの意味や仕組みをよく理解していなかった。


「まぁ、試しに使ってみるか」

 ルイスは試しに自分の剣に重力操作を使ってみた。すると片手でも持てる1.5Kg程の剣が先よりも重たくなり剣先が地面に刺さってしまった。


「う、うぁ、お、重い……。今のステータスだと両手でも振り回すなんて無理かも。これは要特訓だな。でも、これを人や魔物に使ったらどうなるんだろい。帰還は、昨日試した通り設定した町に一瞬で帰ることができる魔法。確かにこれさえあればかなり便利だよね。でも、設定できる拠点は一つだけ。これは違う街に行ったときに試してみよう。えっと重力操作は、使用者の直系3メートル以内の重力を重くしたり軽くすることができる。重力操作の範囲、重さはスキルレベルによって変化する。現在のレベルで重たくできるのは2倍までなんだ」


「まぁ、試しに使ってみるか」

 ルイスは試しに自分の剣に重力操作を使ってみた。すると片手でも持てる1.5Kg程の剣が先よりも重たくなった。


「うぉ、本当に重くなった。でも、これを人や魔物に使ったらどうなるんだろ」

 流石に自分に使うのは怖かったので適当な魔物を探して使ってみようと思い辺りを探し回ったらゴブリンが1体見つかった。


「ゴブリン!」

 ルイスは剣を構えゴブリンの前に立ちふさがった。


 グギャ、グギャ


 ゴブリンは棍棒で殴り掛かり近付いてきたところで重力操作を使った。するとゴブリンは体の重さに耐えきれず倒れこんでしまった。ゴブリンは今まで体験したことのない現象に戸惑っている様子だった。


 グ、グギャギャ?


「へーこれは便利かも」

 ルイスはスキルの便利さに感心しながら、ゴブリンの首を刎ねて殺した。そして、ゴブリンの胸を切り裂き魔石を回収してアイテムボックスに仕舞った。その後も何匹が実験がてら魔物を殺してレベル上げを行い町に帰った。

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ダンジョン内で見捨てられたポーターは命の危機に直面してスキルが覚醒。無事帰還して見捨てた奴等にざまぁする! 猿のコルク @www123

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