-手加減とドM騎士王①
門の外に出ると龍信は思わず言葉を失った。
辺り一面に広がり何処までも続く喉かな草原、遠くには巨大な森や山も確認出来る。
綺麗だった、穏やかな風が吹き思わずその場に倒れこみたくなる。
そんな爽快な気分なのだがどうしても気になる事があり、とうとうスルー出来なくなった龍信は頭を掻くと背後のヨハンに話しかける。
「いや…あのさ、まあ気持ちは分かるんだがぶち殺すのは無しにしてくれよ?どんな武器使うのかは知らんが…」
「っ?!」
龍信の言葉を聞いてサングラス越しの目を驚きで見開くヨハン、音もなく手に現れているライフルを握るとクロスやチュードルも同様らしく驚きの表情で龍信を見つめた。
「………殺気は消していた、何故俺に攻撃の意思がある事に気付いた?」
「いや、なーんとなくかな……こっちの世界に来て何かそういう気配を敏感に感じるようになったんだよな」
背後のヨハンを見る事なく遠くを見つめたまま龍信は言葉を続ける。
「まあいきなり現れた俺を急に信じるのは無理だろ、俺は俺のやり方であの飯も食えねえ奴等で溢れてる街をすげえ街にする。
その過程で手を貸してもいいと思ったら力を貸してくれ」
「……………」
龍信の言葉を聞いてヨハンは無言で手に現れたライフルを消して先に向かった龍信を追って歩き始めた。
「何だ?一番疑ってたお前が随分素直じゃねえか」
「………さっきの聞いただろ、これ以上はあいつに失礼だ」
ニヤニヤ笑いながら隣に並んできたチュードルにヨハンは無表情で応え、そんなやりとりを見ていたクロスは無言で笑みだけ浮かべると二人同様龍信を追って歩き始めた。
ステ振り失敗して本当によろしいですか?の選択に永遠と『はい』と応えていたら最強になっていた ごまみそ @freedom56
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