ささたけさんの言語探求

ささたけ はじめ

「~らんない」って、いいよね。

 おはようございます、ささたけです。

 本日は言語について少し考えてみたいと思い、キーボードを叩いてみました。

 ちなみに、突然こんなことを始めたのは、以下のいずれかの理由によります。


①KAC2021が終わり、何か書かないとフェードアウトしそうだった。

②自身初の長編に挑戦しようと思い、それが完成するまでの場つなぎ的な作品が必要であると思った。

③己の中にたぎる感情を誰かと共有したかった。

④カクヨム上にある様々な創作論に触発され、そのようなものを自分でも語ってみたくなった。

⑤単純に読んでばかりで書く時間がなかった。


 正解は確実にこの中にありますので、是非お考え下さい。答え合わせは一番最後に!


   *


 茶番はともかく、本題に入りましょう。

 第一回の研究対象は「~らんない」という語尾です。

 女性ならではの言葉遣いですね。「信じらんない」とか「考えらんない」とかです。男性の場合、これは「~らんねぇ(らんねー)」という言葉がそれにあたりますね。

 さてこの「~らんない」ですが、何がいいのかというと。

 ずばり、その言葉が表す距離感です。

 例えば、以下のような場面があったとしましょう。


 口の悪い男の子ヨータ君と、素直になれない女の子リョーコちゃんの言い争い。

 その中でついヨータ君が発してしまった、心にもない言葉。

「このブス!」

 それに対するリョーコちゃんの反撃。

「何それ――信じらんない! ヨータの馬鹿、大っ嫌い! 死んじゃえ!」


 青春ですね。

 私にはとうに通り過ぎて久しいものなので、非常に眩しく感じます。今現在青春真っただ中の君や貴女たちは、その時間を大切に過ごすことをお勧めします。その眩しい輝きが創作の閃きに繋がったり繋がらなかったりしますので。


 ――そんなおっさんの感傷(かつ干渉であり観賞)はともかく。


 この場面では、「信じ」でなければ駄目なのです。

 「信じ」では少しお上品で親しみに欠けます。

 「信じ」では可愛げの欠片もない、ただの拒絶です。

 「信じ」であるからこそ、このふたりの微妙な距離感が表現できるのだと思います。

 そしてこのあとを王道展開で行くのなら、けんか別れしたまま帰り道にヨータ君は事故で帰らぬ人となってしまい――というふうに続くのでしょう。言葉は言い方ひとつで「祝い」にも「呪い」にもなるものだから、もしもあのとき、違う言い方ができていれば――という後悔を抱くリョーコちゃん。この先どうなってしまうのでしょうか。

 蛇足ながら私が続きをかくとしたら、私はベタなハッピーエンドが好きなので、きっと紆余曲折の末に奇跡が起きてヨータ君が蘇り、リョーコちゃんがこう呟くのでしょう。


「嘘みたい――信じ、らんない――」


 とまあ、こんな感じで「らんない」を回収すると思います。

 いいですね、嫌いじゃないです。なぜ私はこれでショートショートのひとつも作らなかったのかと疑問に思くらいですね。なんでこんな駄文でネタを消化してしまったのでしょうか。理解に苦しみます。信じらんない、ホント。


 ――それはともかく。

 未だ創作数は少ないものの、このように一字一句有効に作用する言葉を考えて考えて考え抜いて選んでいくのが肝要なのかなぁ――などと思った次第なのであります。だから多少の遅筆は許してね――という、結局はただの言い訳だったりします。

 あんまりうまくまとまってないと思いますが、今回はこんなところで。

 おやすみなさい。








   *


 ――最初の五択の答えですか?

 もちろん全部ですよ。

 五択だけに御託を並べました、すみません。

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