曇天にウサギは跳ねて。

 月にある宿泊施設は大所帯で運営されていた。そこはビジネスホテルほど簡易で冷たくはなく、旅館ほど礼儀作法に煩くはなく、といった具合だ。
 そしてそこで働いているのは、大人だけではない。子供たちも立派に、分担しながら宿泊施設を切り盛りしている。
 そんなアットホームな雰囲気の場所に、子供の一人が友達を連れてくる。その子供は家に帰りたくないようだった。そこに子供の母親が現れるが、その母親の体は傷だらけだった。
 とりあえず、家に帰さずに泊っていくように勧めるのだが……。

 子供たちの大人びた会話や、賑やかな様子が目に浮かぶような作品でした。
 前作をご覧になられた方は必読です。

 是非、御一読下さい!

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