第36話
俺が夏海に恥ずかしい所を見られてから一日が経ち俺はとある場所へと向かっていた。
その場所とは、「未来の家」だ。何故こんな事になったのか、俺は思い出してみた。……
一日前、俺のスマホに未来からラインが来た。「花音の家に行った事があるのなら私の家にも来てよ」そんなメッセージが届いたのだ。俺は未来に向けて返信しようとした。
けど、なかなか良い文が思いつかない……
俺は悩みに悩んで結局送れたのは「了解」という簡単な一言だった。………
未来にラインを送ってから俺は家族にその事について伝えた。夏海は何か不満そうだったが、多分俺が心配なのだろう。全然大丈夫なのに……
そして俺は今未来の家へと着いた。
未来の家はまるで本当にゲームでありそうな家だった。貧乏でもなく豪華すぎでもない。そんな丁度いい家へと俺は入っていく。
「ピンポン!!」そんな音を出してインターホンを鳴らすと扉から未来ではない美しい女性が現れた。その女性は俺に向かってこう言った。
「あら? 貴方は達平君ね。いつも未来がお世話になってます。」そう言った直後に後ろから聴いたことのある声が聞こえてる。
「もう、お母さん!!」そう言ったのは未来だ。という事は、その女性は未来の母親なのだろう。 流石ヒロインの家族だ。文句のつけようが無いほど美しい。花音の家族もそうだったがこのゲーム可愛い人多くないか?
まぁそんな感じで俺は未来の部屋へと来ているのだが…… はっきり言って凄かった。
部屋にはアニメの壁紙が一面に貼られていてまるで地球に暮らしていた頃の俺のオタク心に火を付けるようだった。俺は未来の部屋に来ていることを一瞬忘れてしまっていた。
「スゲー!!」そんな言葉が口から流れるようにして出ていく。今この時だけ俺はゲームのサブキャラ 多田平達平ではなく高校生 唯山蒼として楽しんでいた。机を見ると模型が丁寧に置いてあり、ふと隣を見るとある
アニメ「千本少女~世界を守る千本の剣~」サイン入り時計が置いてあった。
俺は随分と鑑賞したあと俺は多田平達平に戻った。その時俺は脅威とも呼べる恥ずかしさに襲われる。 未来がアニメ好きだからって暴走するのはおかしいのだ。なのに未来のオタク部屋を見て俺の心はまた再加速した。 やはり俺はオタクなのだろう。俺は何も言わずに帰ろうとした。俺としてはもう未来の部屋を見れたからこれでもう十分満足なのだが未来は俺を離さなかった。これで未来の母さんが止めてくれれば離れただろうに、未来の母さんは笑顔で「ご飯を食べてきなさいな」そう言ったのだ。俺は流石に反対する。だけどやはり未来の母さんのほうが一枚上手だった。俺のスマホを取って家族に電話をかけたのだ。俺はその状況を見てるだけしか出来ず、いつの間にか俺が未来の家でご飯を食べる事が了承され決定したのであった。……
夜、俺は未来の家で夜ご飯をご馳走になった。けど本当に大変だった。俺が未来の家で夜ご飯を頂いてると未来のお父さんが帰ってきたのだ。それからはもう、地獄だった。俺と未来がどんな関係かを聞かれるし、何でもないと言ったら未来が悲しみ例えでも恋人って言ったら俺が殺される。……そんな緊張感の中で俺はひたすらご飯を食べた。
本当に未来とは何にもないんだよ……
ていうか俺なんかに未来が惚れるわけ無いだろう? 俺は食べ終わってすぐ家へと向かって行った。………
Side未来
「もう、お父さん!!」私はお父さんに向かってそう怒鳴った。初めて彼が私の家へと来てくれた。花音の家に入ってた事があるらしいからダメ元で連絡してみたけど……了承してくれて良かった。けどお父さんのせいでなんか気分が悪くなった。 はぁ 明日達平になんて言おう? 私はすぐに部屋へと籠った。お父さんがなんか言うけどもう知らない。私はベッドにくるまって目をつぶった。そして私はいつの間にか眠っていたのであった。………
サブキャラに転生し続けた俺は11回目で無双したい!! KURO @2026336
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます