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それでも、嫌いになれない。

それでも、嫌いになれない。

ミヤシタ桜

おすすめレビュー

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★★★
★40
14人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 狐火
    54件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    心を過去に置き去りに。

    誰しも持っている劣等感を上手に表現しています。

    • 2021年4月28日 02:28
  • 綾波 宗水
    134件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    悲観的だが否定的ではない、人生における数々の岐路

    本作の主人公は自然と、思考の行く先に憂鬱さを見出す。
    その有り様を雄弁に語るのは彼の欲求の強弱である。

    強欲となると話は別だが、人間は何かを欲することで、文明を発展させてきた。それゆえに、清廉潔白とも違う欲求の薄れは、時として文化的生活を損なわせる。

    空虚さの伴う主人公と、人気と体格の良さを兼ね備えるかつての友人。

    魅力を感じれば感じる程に、無意識なのか、より対照的な立ち位置へと自らを追いやる。
    そのため、本作における主人公の希望的決心もまた、読者にはどこか破滅への一歩のように感じられる節がある。
    それでも、読者は本作を嫌いになれない。

    • 2021年4月26日 06:59