滅びを告げる花と、救済の菩薩

竹林のそばにある、石の仏像。
主人公は小学四年生の頃、祖父がこれを「弥勒菩薩」だと呼んだことを思い出す。
同時に、ノストラダムスの予言と、120年に一度しか咲かない凶作の花のことも。

弥勒菩薩は、お釈迦様が入滅した年の56億7千万年後の未来にやってくると言われている。

地球が誕生したのが、今から46億年前。
滅びはいつかやってくるが、果たしてそんな年月を、人は滅びず待てるのだろうか。

その前に死ぬ私たちにとっては、世界は永遠に続くのと同じことなのかもしれない。