リア充少年の追い求める知識

涼宮スズ

4月8日

「凪、大丈夫か?」

「ワニとカバを足して2で割った奴に噛まれたくらいの痛さだ。

 問題ない。」

「そうか、なら大丈夫だな。救急車を呼んでおくよ。」


今日は華の高校生活の入学式!

のはずなのだが俺、涼川凪はあっさり病院に居た。


「お前は行けば良かったじゃねぇかレオ。」

「俺、この前リンゴを包丁で剥けるようになったんだ。」

「ふむ。ということは俺はお前の女子力で向いたリンゴを食べるのか。

 噂ではこういう時は可愛い女の子がやってくれるのだが?」

⋯⋯⋯無視された。

なるほど、面白い返しが浮かばなかったのか。

なら仕方ない。


「ところであの女の子は無事だったのか?」

「お前、、、あぁ無事だったよ。」

「おい、ボケをスルーするな。憐れむような目を向けるな。」

ところでなぜ俺は病院にいるのか。

車に轢かれそうになった女の子を助けた、

などというカッコいいシチュエーションは残念ながら

現実ではなく、実際はシンプルに段差に気づかずそのまま

頭からこけたのであった。


「お前は小学生からよくコケて入院してるもんなぁ。

 ほんと困った奴だよ。」

「………お前小学校一緒じゃねぇだろ!

 小学校の俺のこと知らねぇだろ!

 実はコケての入院5回目ってのもしらねぇだろ!」

「いや思ってたより多いな………」


このずっと一緒にいる親友とは中学からの付き合いだ。

よく小学校からの付き合いと思われるが実際はそうではない。

「んじゃ、俺そろそろ帰るわ。

 明日学校来れるだろ??」

「ああ、余裕のよっちゃんだ。」

「……笑いのセンス以外は大丈夫そうだな。」

「こら、余裕のよっちゃんをバカにするでない!

 この余裕のよっちゃんはかの有名な志村けんの

 変なおじさんと肩を並べるほどのギャグなんだ!」

「知名度と面白さは相関しないぞ。」

「ぐぬ、、正論。。。」

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リア充少年の追い求める知識 涼宮スズ @ko-kiorix

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