序章から情景描写や心理描写に引きこまれます。何者かに追われる幼子の恐怖、この先に繋がる不穏な気配がビシビシ伝わってきました。序章の掴みが巧みで、この作品は絶対に最後まで読みたい!と思いました。
本編では次々に現われる異形の表現が臨場感たっぷりで背筋がゾクッとします。和ホラーテイストがふんだんに盛り込まれており、設定や世界観がしっかり組み立てられています。
異形に追われながらも立ち向かう勇気のある謙介、ミステリアスな下級生の白とキャラクターも親しみが持てる存在で、楽しく読み進めました。
ホラーなシチュエーションだけでなく、謎解き要素もあり面白さが凝縮された作品です。まだまだ読みたい!という気持ちで読了しました。
和ホラーが好きな方にはぜひ読んでいただきたい作品です。
先ず率直に申し上げて素晴らしいです。大好きです。
高い描写力、魅力的なキャラクター!、非常に興味をそそられる設定、引き込まれる展開。
どれをとっても一級品です。
特に「怪異」とか「静かに迫り来る恐怖」とか「それを祓う力を持った謎の少年」とか「神・神社」などといったワードに興味を惹かれる方には深くぶっ刺さるに違いないと思っております。
そしてこの作品、「一冊の本」としてきっちりと練り上げられ創り上げられていることが伝わってくるんです。
だからこそまだ完結はしておりませんが、先の展開に信頼がおけて、いい意味で安心して読み続けられます。
Web小説というのは確かに、空いた時間でさらっと斜め読みして楽しめるというのも魅力の一つなのでしょう。
だが私は暇つぶしに小説を読んでるわけじゃないんだ!
丁寧に描かれた、記憶に残る、紙の本のような物語をじっくり読みたい派なのです。
この作品はまさにその欲求を満たしてくれます(こういう作品をこそ書籍化して欲しいです、買います)。
要するに、Web小説流し読みではなく「良質な読書体験をしたい」という方に是非ともオススメです!