蟲姫は美しい蝶に夢を見る〜見目麗しい殿下でも抱きしめられたら突き飛ばします〜

キャラクターの心理描写を繊細に書く作者様です。
登場人物の感情表現が上手なので思わず感情移入してしまいます。

容姿にコンプレックスのあるヒロインセリーナの不安や緊張、友人が王子に対して抱く恋心や悲痛な思いが読者の心を揺さぶります。

読めば読むほど物語にのめり込んでしまう魅力のある作品です！

これからどんな風にセリーナがコンプレックスを克服し、王子とどんな関係を築いていくのか楽しみです！
読者に妄想させるエロスも物語を盛り上げるスパイスになっており、ドキドキが止まりません！

『見目麗しい殿下でも抱き締められたら容赦なく突き飛ばします！』

タイトルは王道恋愛ファンタジー。
なのに見目麗しい殿下を、容赦なく突き飛ばしてしまうとは……一体？！
つい気になってしまったのは、きっと私だけではないはずです。

見目麗しい、しかし冷酷無比と知られる皇太子カイルと、小さな村に住む出生に秘密を持った惨めな容姿の主人公セリーナ。

セリーナは侍女として宮廷に上がることになったものの、その役目は皇太子の夜伽。
最初は夜伽のよの字もわからないセリーナと、苦戦を強いられるカイルのコメディタッチのやり取りも微笑ましいのですが、次第に二人の間に恋心が芽生えていく様子に目が離せません。


…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（362文字）

ヒロインの秘密も魅力的ですが、皇太子と侍女との身分違いの切ない恋。
ラスボス的な父である皇帝の暗躍からの可憐なヒロインの周囲には彼女を味方する者と国の為に動く者。
それらが絶妙なバランスで表現されています。

またゆっくりだけれども皇太子の想いと鈍感過ぎるヒロインとの焦れ焦れ具合からの純愛。
そして待っていましたとばかりに皇太子の婚約者の登場に微妙なバランスですれ違う恋人達。

ただ単に恋人達の物語だけではなく婚約者となるお姫様の心情も繊細に表現されていて目が離せません!!

これから恋人達と婚約者のお姫様はラスボスへ打ち勝つ事が出来るのでしょうか。
(o^―^o)ﾆｺ

田舎町で暮らすセリーナ。『ガイム』と蔑まれ馬鹿にされる彼女は、やけくそで帝都の宮廷侍女に志願する。なぜか採用されて宮仕えをすることになったセリーナだが、侍女の業務には皇太子の『夜の相手』も含まれていて……！？

女性を食い物にしている皇太子を『悪者』と思っているセリーナだが、皇太子・カイルも『業務』として嫌々やっていた。

徐々に変化していく二人の恋愛模様はどこへいくのか！？