第2話 魔王旅立つってよ
セバスから提案された異世界の旅……
その話に食い付いた魔王ルシファー……
そんな有り得そうで有り得ないような話……
刻が過ぎ今の魔王と言えば
「身支度良し、戸締り良し、異世界ゲートも問題なしっと、」
異世界ゲートの前で準備をしていた……
「魔王様、魔王城の警備はお任せ下さい」
跪きながらセバスは魔王に言った
「うむ、代理の魔王としてくれぐれも良からぬ真似は行わないように」
ここだけ見ると魔王らしいと言えばらしいが……
魔王ルシファー何かが抜けているから威厳もないような気がするのだ
「はっ、魔王様の顔に泥を塗らないように、セバス精一杯頑張ります」
「それでは、そろそろ行ってくるぞ……」
そう言うと魔王ルシファーは異世界ゲートに入っていったのだ……
果たして魔王ルシファーが行く最初の世界は一体どんな世界なのか……
「気をつけてください魔王様……貴方様ならきっと大丈夫でしょうが……」
「魔法の国 ルイズ・ルージュ」
ルイズ・ルージュ……
その名の通り紅い髪と紅い瞳をした魔法使いが済む種族の事だ……
得意魔法は炎属性や爆発属性
攻撃力に特化した魔法使いが済む国だ
「……へぇ、どこを見渡しても紅(あか)一色だなぁ」
魔王ルシファーは既に到着していたのだ
「それにしても平和な世界だな、治安一つ悪くなさそうだし、悪い魔王もいる訳でも無さそうだし、少し満喫したら別の世界に行くか……」
そんな事を思いふけっていると悲鳴が聞こえたのだ
「きゃぁ、辞めて離して触らないで」
可憐な少女の声が聞こえる
「てめぇ、いつまで抵抗するんだいい加減大人しくしやがれ」
少女を襲うガラの悪い3人組……その声は住民の耳にはどうやら入ってなく周りの人々は無視を続ける
「どういう事だ……どうして周りの住人は気づいていないのだ……」
魔王ルシファーは疑問に感じた……
次の瞬間魔王ルシファーは足が少女の先に向かって無意識に走っていったのだ……
魔王辞めて勇者になります 緋彩(Hiiro) @Hiiro0715
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