四季シリーズの最終章です。
主人公の動作や心情が詩的に描かれていますが、では『詩的』とは何だろうかと逆に考えさせられます。
少なくとも僕は、短くもありながら、そこに著者様の『思い』が詰まってこその『詩的』なのかな、などと考えました。
前半は、雪の積もった『現在の』描写が日常的。
後半は、かつて雪だるまを作った『思い出の』描写が何となく幻想的。奇をてらったような文体ではないのに、どこか懐かしい感慨を覚えます。
コタツでぬくぬくしながらでもよし、温かいスープをすすりながらでもよし、木枯しに吹かれながらでもよし。じっくり読まれることをお薦め致します。